WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査が日本で発売されたのは、
2011年1月
です。
それまでは、ずっとWISC-Ⅲ(ウィスク3)検査だったわけです。
ちなみにWISC-Ⅲ(ウィスク3)検査の発売は、1991年です。
なんと約20年間もWISC-Ⅲ(ウィスク3)検査を使っていたわけです。
20年って、スゴイですよね。
なお、1991年で思い出す出来事は
ソビエト連邦が崩壊し、ロシアに変わった
ということでしょうか。
それも衝撃でしたね。。。
さて、本題に入ります。
WISC-Ⅲ(ウィスク3)検査では、
・言語性尺度
・動作性尺度
という2つの尺度を基準に、その子どものパーソナリティを調べていました。
各尺度の下位検査は、下記の通りです。
・言語性尺度(知識、類似、算数、単語、理解)
・動作性尺度(絵画完成、符号、絵画配列、積木模様、組合せ)
それが、WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査に発展し、2つの尺度は4つの指標得点に変わったのです。
その4つの指標得点とは
・言語理解指標(類似、単語、理解)
・知覚推理指標(積木模様、絵の概念、行列推理)
・ワーキングメモリ指標(数唱、語音整列)
・処理速度指標(符号、記号探し)
です。
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査になり、基本検査に新しい検査が加わっていますね。
特に「絵の概念」「行列推理」「語音整列」は、WISC-Ⅲ(ウィスク3)検査の補助検査にもありませんでした。
※数唱、記号探しはWISC-Ⅲ検査の補助検査にありました。
例えば、誰かと会話をする際、まずは相手が発したことばを聞く必要があります。
その際、聴覚の短期記憶を使います。
そして、その聴覚情報の意味を理解する必要があるのです。
WISC-Ⅲ検査の言語性尺度は、このように会話、すなわちコミュニケーションにスポットを当てた分類をしての尺度なのです。
一方、WISC-Ⅳ検査は言語は言語、聴覚記憶は聴覚記憶と別れています。
なお、WISC-Ⅳ検査における
・言語理解指標
・知覚推理指標
・ワーキングメモリ指標
・処理速度指標
は、各々、
・VCI
・PRI
・WMI
・PSI
という略称が付いています。
実際には、WISC-Ⅲ(ウィスク3)検査とWISC-Ⅳ(ウィスク4)検査では、そもそもの検査の内容が異なるのです。
そのため2つの検査の読み比べは、慎重におこなった方が良いですね。
《WISC-Ⅴ検査の低い指標を伸ばしたい人はコチラをクリック》
★★
発達障害ラボ
車 重徳