WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の結果ですが
以前にFSIQの読み取りについは
記事を書きました。
今回は、その続きです。
WISC4(ウィスク4)検査の
VCI(言語理解指標)について
書いていきます。
《WISC-Ⅴ検査の低い指標を伸ばしたい人はコチラをクリック》
【WISC-Ⅳ検査のVCI(言語理解指標)の下位検査とは…】
WISC4(ウィスク4)検査における
VCI(言語理解指標)は以下の下位検査から
構成されています。
基本検査3つ
・類似
・単語
・理解
補助検査2つ
・知識
・語の推理
通常、基本検査を実施すれば
VCIの数字は出ます。
FSIQという全検査IQも
基本検査である類似、単語、理解
のみの検査でOKです。
しかし、子どもに対する
主訴に応じて
補助検査をとることもあります。
どんな場合、補助検査を実施するのかというと
例えば、
・学校の勉強についていけない
・覚えたことをすぐに忘れてしまう
・学校において、特別支援学級から普通学級や交流級を使う
・進級や進学をする
などです。
さらに細かいチェックポイントはありますが、
そこについては、WISC-Ⅳ検査を実施する方のみ
WISC-Ⅳ検査 取り方研修で学んでください。
では、WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査における
VCI(言語理解指標)から
一体どんなことが分かるのでしょうか。
【WISC-Ⅳ検査のVCI(言語理解指標)から分かること】
VCI(言語理解指標)から分かることは
① 言語概念形成(結晶性能力の一部)
② 言語による推理力・思考力(流動性能力)
③ 言語による習得知識(結晶性能力の一部)
です。
言語概念形成というと
少し難しくなるかもしれません。
言語概念というものを
詳しくみていきましょう。
【言語概念とは】
ことばというものは
その話者の知識や解釈で
本来の意味を拡大解釈してしまったり、
限定的に捉えてしまったりします。
例えば、「学校」という
キーワードを聞いた際に
子どもが現在、小学校や中学校に
在籍している場合であれば、
その小学校や中学校を思い浮かべるでしょう。
しかし、高校として場合、
正式には高等学校なので
高校も学校なのですが、
高校に在籍していない場合は
あまり思い浮かべないかもしれません。
また、知識のある大人であれば
学校=文部科学省管轄のもの
と考える方もいるはずです。
そう考えると日本語学校は
どうなるのでしょうか。
日本語学校は、正式には
法務省管轄になります。
留学であれば、
文部科学省管轄になるのですが、
日本語学校は文部科学省的にみると
「学校」ではないのです。
しかし、正式名称が
日本語学校となっています。
専門学校は「学校」がついているので
学校なのでしょうか。
大学は、「学校」がついていません。
それでも「学校」なのでしょうか。
それとも「大学」は大学なのでしょうか。
この辺は人によって異なります。
または、現在習得している知識によって
異なるかもしれません。
こういったことが
言語概念形成と呼ばれます。
言語概念形成の拡大解釈といったりもします。
この能力が不足していると
会話が噛み合わないことがあるのです。
だいぶ長くなってしまいました。
結晶性能力や流動性能力、
その他の項目については
また別の記事でご説明しましょう。
では、また・・・。
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発達障害ラボ
車 重徳