前回、WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査にある
4つの指標得点の1つ、
VCI(言語理解指標)の記事を書きました。
その際、言語概念についての
お話を書かせていただきました。
今回は、その続きです。
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【WISC-Ⅳ検査のVCI(言語理解指標)から分かること】
さて、前期にも記述した
VCI(言語理解指標)から分かることは
① 言語概念形成(結晶性能力の一部)
② 言語による推理力・思考力(流動性能力)
③ 言語による習得知識(結晶性能力の一部)
です。
今回は、①や③にある「結晶性能力」とは
いったい何なのかを深堀りさせていただきます。
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【結晶性能力とはいったい何?】
結晶性能力とは、学校の授業で習ったり
特別な体験の下で学んだ知識のことを指します。
要は、学校もしくは体験で「学んだ」情報、
ということになります。
一方、「流動性知能」というものは
今ある知識や情報を元に新しいものを生み出す能力のことを指します。
流動性知能は、いわゆる「応用力」のようなものです。
そんな「流動性知能」も
元となる「知識」や「情報」がないと
上手く素晴らしい力を発揮できないことがあります。
そのため「不登校傾向」だった子どもは
流動性知能が仮に高くても
不登校というか
勉強量や知識量が不足しているため
流動性知能は効果的、効率的に使えないことがあるのです。
【結晶性能力と結晶性知能とは…】
さて、ここで
・結晶性能力
・結晶性知能
と2つのことばが出てきてしまいました。
この2つのことばの違いは
いったい何なのでしょうか。
能力は、
その子はどんなことができるのか、
その能力、
ということになります。
知能は、
脳機能的にどんな豊穣やスキルを保持しているのか
ということになります。
要は、「知能」を使って
「能力」を高め
行動をする、ということになります。
しかし、発達障害ラボでは
「知能」も「能力」も同じ意味だとしても
大きな問題はないと考えています。
【WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の読み方】
では、実際にWISC4(ウィスク4)検査を
どのように読み取れば良いでしょうか。
まずは、VCI全体として
・類似
・単語
・理解
という下位検査3つに分かれていることは
前出の通りです。
そして、その中の
・単語
・理解
は結晶性能力とみなせるのです。
単語は、
当該年齢レベルの単語力があるのかどうかを
把握します。
理解は、
対社会的な一般常識力があるのかどうかを
みていくのです。
どちらでも日常的な活動だけでは
知能として伸びない要素までを
検査として測っていきます。
そのため、ただただ学校でお勉強をしていては
決して伸びない「知能」を把握できるのです。
VCI(言語理解指標)には、
もっと別の読み取り方もあります。
詳しくは、別の記事で。。。
★★
発達障害ラボ
車 重徳