皆さん、こんにちは。
発達障害ラボの車重徳です。
こんな質問をいただきました。
ウチの子は、人との
コミュニケーションをとるのが
苦手です。
どうやってトレーニングを
していけば良いのでしょうか。
というものです。
今回は、WISC-Ⅳ検査も絡めて
WISC4検査から考える
コミュニケーションの改善法について
ご説明いたします。
そもそもとして
コミュニケーションが苦手な子どもに
コミュニケーションの機会を
たくさん与えれば
上手になる
と勘違いをしている人がいます。
例えば、苦手な食べ物があったとします。
その苦手な食べ物、
毎日、食卓に並べられたら
好きになりますか?
私はきっと
大っ嫌いになります。
だから、コミュニケーションが苦手な子に
コミュニケーションの機会を与えるのであれば
十分なトレーニングを
してからの方が良いのです。
ここで、コミュニケーションという行動を
細かく分解してみましょう。
発達心理サポートセンターでは
この細かく分解をすることを
要素分解と呼んでいます。
さて、コミュニケーションは
まず、話し相手のセリフを
自身の耳で聞いて
その聞いた内容を
短期的に記憶します。
すなわち、WISC-Ⅳ検査でいうと
WMI(ワーキングメモリ)
が必要になります。
そして、耳からの情報を
理解する必要があります。
耳からの情報を理解するためには
・単語力
・指示代名詞の理解
・抽象的な言い回しの理解
・一般常識力
が必要になります。
上記の「単語力」は
WISC4検査においては
VCI(言語理解指標)の
単語になります。
そして、
・指示代名詞の理解
・抽象的な言い回しの理解
は同じくVCI(言語理解指標)の
類似です。
さらには、「一般常識力」は
VCI(言語理解指標)の
理解です。
さらには、相手に何を伝える際、
頭の中にある情報を
話し言葉にならって
並び替える必要があります。
話したい内容を
頭の中だけで
並び替える能力は
WISC4検査でいうと
PRI(知覚推理指標)になります。
このようにコミュニケーションといっても
・VCI(言語理解指標)
・PRI(知覚推理指標)
・WMI(ワーキングメモリ指標)
が必要になるのです。
子ども自身のどの能力が
不足しているのかが分かれば
次にやるべきことは
・不足している能力を補う方法
・不足している能力のトレーニング
となります。
この段階までいって
始めて効果的なトレーニングが
実施できるのです。
そもそも子どもの能力を確認しないで
やみくもにトレーニングだけやっても
きっと効果は薄いでしょう。
少しでも効果の高い
トレーニングを実践してみてくださいね。
では。。。
★★
発達障害ラボ
車 重徳