皆さん、こんにちは。
発達障害ラボの車重徳です。
さて、こんな質問をいただきました。
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の
GAIとCPIって、どういう意味ですか?
というものです。
今回は、この質問にお応えいたします。
さて、さっそく本題です。
GAIとCPIは
下記のように書き表します。
GAI:General Ability Index
CPI:Cognitive Proficiency Index
そして、GAIとCPIの日本語訳は
GAI:一般知的能力指標
CPI:認知熟達度指標
となります。
では、このGAIとCPIは
どういった時に使われる指標なのでしょうか。
具体的には
指標得点間の差が23以上ある場合、
FSIQの読み取りは慎重におこなう必要あがります。
4つの指標得点は、下記の通りです。
・VCI(言語理解指標)
・PRI(知覚推理指標)
・WMI(ワーキングメモリ指標)
・PSI(処理速度指標)
この4つの指標の
最も高い指標得点と最も低い指標得点の
差を計算します。
ここで、具体例を挙げてみます。
あるASDの子どものWISC-Ⅳ検査の結果が
・VCI 97
・PRI 93
・WMI 100
・PSI 64
という結果でした。
上記の指標の中でもっとも高い数値が
WMI の 100になります。
では、もっとも低い数値は
PSI の 64です。
ここで、WMI の 100から
PSI の 64を引き算します。
その結果は、100 - 64 = 36
となります。
36>23(基準値)
となるので、FSIQの数値は
参考値となります。
FSIQの数値は
参考値になるということは
分かったと思います。
では、この子どものIQは
どのようにみるのでしょうか。
その時にGAIとCPIという指標が
使えます。
学校のお勉強に関する指標が
GAI
日常生活に関する指標が
CPI
になります。
この2つの指標を
FSIQの代わりに用いましょう、
ということなのです。
しかし、注意が必要です。
この具体例を挙げた子どもですが、
CPIの2つの指標得点の差が
23以上あります。
その場合は、GAIとCPIという考え方も
使えないのです。
では、どうすれば良いのか。
結果的には、下位検査の評価点から
慎重に読み解きましょう、
ということになります。
もっと詳しい情報は
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査結果 読み取り研修で
お話しましょう。
では、、、
★★
発達障害ラボ
車 重徳