皆さん、こんにちは。
発達心理サポートセンターの心理士/カウンセラーの車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「車先生が発達障害を学んだ理由を教えてください。」
というものです。
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発達障害を学んだ理由って、いろいろあるんですが、一番最初に発達障害ではないのですが、衝撃的な出来事が当時ありました。
私は心理士なんですが、教員免許も持っているんですね。
一番最初に何の仕事をしたかというと学習塾にいたんです。
なぜかというと、教員免許あるんですが、中2の途中から不登校だったんです。学校に中2も中3も行ってないんです。高校も全然行ってないんです。
なので、要は中学不登校だったので出席ないから公立高校いけなかったんです。
お勉強はしていたので、私立の出席が関係ない入れる高校に入りました。
だから、教員免許をとっても、そもそもが不登校なので、学校の先生になれないよね…っていうことで塾にしました。
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当時若かったのですが、塾長になっていて中3の春にアイさんという女の子が塾に入ってきました。普通にかわいくて、ハキハキして明るい、友達もたくさんすぐできた女の子なんです。
すぐにその子はみんなの人気者になったんです。
もともと、私の塾って時間講師っていうアルバイトの講師も採用しているのですが、ちょっと一風変わった塾で男性は全員一発ギャグやらせるんです。
一発ギャグ覚えさせるんです。私も当時めちゃめちゃレパートリー持っていました。
なぜかというと、楽しくないと塾って意味がないと思っていたんです。
勉強できるできないというより、まず楽しくするべきなんです。だから、浅はかな考えですが一発ギャグとかでとにかく楽しくやってたんです。
そのアイさんもケラケラ笑いながら来てたんですが、ある時、表情がちょっと曇ってたんです。
あ、なんかあったな!って思って、面談室に「ちょっとおいで、話したいことがあるんだ」って呼びました。「どうしたの。ちょっと表情曇ってるから、もしなんかあったらなんでも相談乗るよ。どうした?」って聞いたら、なんと……。
手に持っていたカッターをカチカチカチと刃をいきなり出して、手首ざっくりいったんです。
こっちは初めてのことで、目の前で手首ざっくりいかれたんです。
まあ、大慌てです。私も号泣しながら、とっさに近くにあったティッシュで手首押さえました。「どうしたの?痛くない?」と聞きつつも、私も初めてのことでパニックでした。
アイさんがそしたら、ボロボロボロっと「私のことを心配してくれるのは先生だけだ。」
そういったんです。
「そんなことないよ。」
そのアイさんには美人なお母さんに、お父さんもいます。そこそこ収入の高くないとは入れないマンションにいたんです。
中1の2個下の弟がいます。真っ黒に日焼けしたサッカーをしている男の子です。元気いっぱいの子なんですね。
アイさんも友達がいるし、何の心配もないように見えた。
でも、それが苦しかったって言ってたんです。
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いつまでいい子になればいいの、私はみんなが思っているようないい子じゃない、苦しい、誰も私のことなんて心配しない、私はできて当然だと思われている。
偏差値も60超えてたんです。65くらいありました。お勉強もそこそこできる、かなりできるんです。トップ校目指すの?どうする?なんて話も出ていたくらいなんです。
でも、苦しかった、ギリギリだった、つらかったとずっと言ってたんです。
まさかそんな風に思っているだなんて思っていなくて、こっちも号泣しながら、「そっか、辛かったね。辛かったね。もし今後気になることがあったら何でも聞くよ。何でも言ってね。」そういったんです。
しばらくすると、そして、涙も収まって一応ずっと押さえてて、少しは血が滲みますが、多少血が止まったので「今日どうする?」と聞くと「帰ります」と、そういって帰っていったんです。
そして、翌々日くらいにまた、授業があったので塾に来たんです。仰々しく包帯巻いちゃうとやっぱり何か気にされるんじゃないかな、っていうのがあったみたいで、やっぱり軽くばんそうこうか何かして、長袖着て普通に塾のほうはやってきたんです。
“表情大丈夫かな“気になりました。
でも、何も言わないです。
でも、多分目線を送ったら、気づいてくれたんです。
にこって笑って“まだ大丈夫だから、何かあったら言うね”っていう多分アイコンタクトじゃないのかなというのがあったんです。
でも、それっきりその子は何もなかったです。
そして、第一志望校に普通に合格して「先生ありがとう。あの時救ってくれてありがとう。」って塾を卒業して、中学校を卒業していきました。
そういうことがあったんです。
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その時は、私は当時教員免許しかなくて心理士もとっていなかったんです。
そういう出来事とかがあって、そして、もっともっと子供たちを悩み、たぶん誰にも言えない悩み、今は親友といっても浅はかな親友なケースもあります。何でも相談できる大人っていうのもいなかったりします。だから何でも気軽に相談できるように、そんな存在になりたいと思ったんです。
そして、もっともっと色んな勉強したいと思って心理学も含めて色んなことを勉強しようと思って、そしてそのあと私は大学にもう一度行き直します。
なので、大学2個出てます。実は心理を学び直そうとして専門学校も出ています。
そういったことがありました。
なので、今回発達障害を学び始めたきっかけとのことで発達障害系の話もいくつかありますが、一番最初衝撃的だった事実はアイさんが目の前で手首をざっくり切って、しかも、私自身もまだ20代のころです。
なので、すごく驚いてということがありました。
いまでは、その子多分元気で、連絡ももうないですし連絡取ろうとも思わないですし恩着せがましいことを言う事もないですが、変な言い方をすると、それがあったから今の私があるんじゃないかなって気持ちもあります。
今回は思い出話じゃないですが、質問コーナーとして、このようなことをお話しさせていただきました。
いかがでしょうか。
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発達心理サポートセンター
心理士/カウンセラー 車重徳