皆さん、こんにちは。
発達心理サポートセンターの心理士/カウンセラーの車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は場の空気が全く読めません。どうすればよいのでしょうか?」
というものです。
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場の空気読むって非常に難しいですよね。
中々大人でも読めていない人います。
「え、この状態でなんでそんなこと言うの?」とか「今の状況分かっていっていますか?」みたいなことや、なぜ火に油注ぐのっていうような人もいるかと思います。
場の空気をそもそもどうやって読むのかという話です。
まず、場の空気って人がいないとだめです。
例えば、誰もいない倉庫に入りました。場の空気どうなんでしょうか?
誰もいない倉庫・・・埃っぽいな。
これは場の空気ではないです。
数人は必要です。大体3人以上かなと思います。
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場の空気読むときにそもそも必要な能力って、目でとらえた様々な情報を統合する力です。
その目でとらえた情報って何かというと、例えば、話している人と聞いている人がいます。
話している人の、そもそも目線はどこを向いていますか?
口元笑っていますか?
口元が笑っていない=場の空気が悪いのでしょうか?
これは話が飛びすぎです。
目元が笑っていない=場の空気が悪いのでしょうか?
これもちょっと違います。
そんな簡単じゃありません。
表情はどうなんでしょうか。
言葉遣いどうなんでしょうか。
声のトーンどうなんでしょうか。
声の強弱どうなんでしょうか。
そういったことを全部融合しなければなりません。
そして聞いている人の目線どうなんでしょうか。
表情どうなんでしょうか。
相槌をうっていますか。
息遣いどうなんでしょうか。
そういったのを目でとらえた情報を全部頭の中で整理します。
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そして、過去出会った同じような人たちの、同じような状況と比較します。
過去の同じようなことと比較して自分の中で考えていい方向に向かっていると思ったら場の空気がいい、悪い方向に向かっていると思ったら場の空気が悪いです。
その時に何が必要かというと、その人自身の一般常識も必要です。
要は過去の同じような人たちと同じような状況と比べて場の空気は読みます。
そのため、初めて会うメキシコ人の輪の中に入って場の空気読めますか?と言われても難しいです。
そして、いいか悪いかは自己認識です。
一般常識がないとよい悪いは判断できないです。
よい方向に向かっているのであれば場の空気いい、悪い方向に向かっているのであれば、場の空気悪いということになります。
場の空気読めないということは、今お伝えしたように目で様々な情報を捉えることができていないのか、情報を捉えることができても頭の中で整理統合ができていないのか、もしくは目で見た記憶(視覚記憶)の保持が難しくて、以前見たそういった状況も忘れてしまうのか、自分の目で過去見た記憶と今の状況で視覚記憶を比較する能力が弱いと場の空気読むことができない可能性があります。
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では、場の空気読むことができない人は何が苦手なのかを考える、考えたうえで、その子の苦手なことをトレーニングしていけば、場の空気読めるようになるはずです。
ただ、嫌々やっても身にはつかないし、やるのであれば楽しくやらなきゃいけないです。
一度やればすぐに身につくものでもありません。
繰り返し繰り返しトレーニングして、無意識化でも空気読めるようになれば本物になるという様な形になります。
いかがでしょうか。
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発達心理サポートセンター
心理士/カウンセラー 車重徳