皆さん、こんにちは。
発達心理サポートセンターの心理士/カウンセラーの車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は外から家に帰ってきて靴をきっちりそろえません。
どのように靴をそろえさせていけばいいのでしょうか?」
というものです。
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靴だけに限らないのですが、あくまで僕がやっているやり方をお伝えします。
怒って子供の行動改善はあまりありません。
大人も子供もですが、例えば、自分があることをしていたとします。
怒られて「こうやれ」と言われた。
それで行動が変わります。
その時に納得していればいいですが、怒られるのが嫌だからこうしようとか、怒られるのが嫌だからしょうがないなという事ってありませんか?
あると思います。
納得していない行動というのは必ず元に戻ります。
なぜなら、納得していないからです。
怒られるからで変えた行動というのは、怒られなくなったらやり続けるという事です。
よくあるのが、お母さんにゲームやめなさいと怒られて怒られて…怒られるのが嫌だからゲームをやめます。
怒られても怖くなくなったらゲームやめないですよね。
そこでどうするかというと、なぜゲームをやり続けちゃいけないのか本人は納得していないのでロジックを説明してあげなければいけません。
その説明がないから本人も納得していないんです。
すべてに対して当てはまります。
要は納得しない限りは行動は変わりません。
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ということは、靴はなぜそろえておかなければいけないのかと、靴揃えないことによってどんなデメリットがあるのかをしっかり子供認識させてますか?という話なんです。
なぜ靴揃えるんですか?
見た目が気持ちいいから。
では、見た目が気持ちいいからだけで、子供は「そっか!気持ちいいならそろえなくちゃ!」となるでしょうか?
多分ならないと思います。
そもそも揃っていることが気持ちいいという概念があるなら、部屋整理しますよね。
片付けすると思います。
小学生の男子で整理整頓大好き聞いたことないと思います。
では、どうするかというとメリット理論という考え方があります。
子供でも大人に対してもそうですが、自分に対してどんなメリットがあるのか、そのメリットをもとに話を進めていきます。
「こうすると君にこんなメリットがあるよ」という話をどのようにしますか?
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僕は中学校二年生の途中から不登校で学校に通っていません。
高校生になってからも実はほとんど行っていません。
不登校なんです。
教員免許持ってはいますが、自分不登校なので公立の先生になるのは違うなと思い、公立ではなく私立の方でやっていました。
メリット理論はどういうことかというと、中二のころに僕が全然学校に行かないのでおばあちゃんの家に預けられていました。
何を言われたかというと、靴をそろえて脱いでいなかったんです。
おばあちゃんは「重徳、靴は揃えて脱いだ方がいいよ。理由知っているかい?」
「いや、知らない。」
「重徳、最近いいことあったかい?」
「ない」
「そりゃそうだ。幸運、ラッキーって家の中にはないの。
どこにあるのかというと、運は外にあるの。そして、その幸運は足が生えている。
足が生えていて、幸運は靴を履いて外から入ってくるの。でも外から家に幸運がやってきたときに靴が散らかってたらどう?せっかく幸運がやってきたとしてもこの玄関だったら靴を脱いで家の中に上がれないの。
だから、君にはいいことが最近ずっとないんだよ。幸運起こってほしいよね?だったら、靴は揃えて脱ぎなさい。玄関きれいにしてスペース空けなさい。周りの人の靴ももし乱れていたらそろえてあげなさい。
そうすることによって幸運が家から外にやってきて君にも家族にも幸運がきっと訪れるよ。」
と言われたんです。
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何か分からないけど、僕はいまだにその記憶って残っているんです。
何か腑に落ちたんです。
その日から、今でも靴は必ず揃えます。
他人のまで揃えます。
なぜなら、幸運を呼び込みたいから。
これが僕の納得ポイントだったんです。
そして僕のメリットです。
靴だけに関わらず、すべてに対して子供へのメリットというものを考えてみてください。
これは大人に対しても使えます。
あなたに対してどんなメリットがあるのかというのを行動に落とし込むときにメリット理論を考えていただけたらと思います。
もし、問題行動等気になることあればメリットをどう置き換えるのかをやっていきたいと思いますので、ご興味あればご質問頂けたらと思います。
いかがでしょうか。
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発達心理サポートセンター
心理士/カウンセラー 車重徳