皆さん、こんにちは。
発達障害ラボの室長の
車 重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC-Ⅳ検査をとれるようになりたいです。
とるための資格はあるんでしょうか?」
というものです。
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WISC-Ⅳ検査は、発達障害を調べる検査ではありません。
発達障害ではなく、
その子のできるところ、
得意なところと
苦手なところを判断する検査になっています。
なぜ、得意なところと
苦手なところを調べるのかというと、
得意なところで苦手なところを
カバーしましょうっていうのがまず、1点目です。
2点目は、苦手な能力っていうのは鍛えることができます。
苦手なところは鍛えましょう。
もし、鍛えなかったら、
その苦手なところが下がる可能性っていうのはあります。
そのため、鍛えておきましょうというところになります。
例えば、わかりやすく言うと
WISC-Ⅳ検査でVCI(言語理解指標)というのがあります。
その言語理解指標の中に類似という項目と単語という項目があります。
下位検査というものです。
その類似と単語ってそういう組み合わせになっているのかというと、
例えば、単語が高いと単語力が高いということになります。
学校のお勉強の語彙力があるや漢字たくさん知っているや、
そういったレベルではなくて知能検査として知能としての単語力がありますか?という事です。
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もしWISC-Ⅳ検査の単語が低かったら単語力がないということになりますが、
もし類似という項目があればなんとかなります。
類似は言葉の抽象的な概念の把握です。
言ってしまえば、仮に単語力がなかったとしても類似の項目が高ければ、言葉を類推することができます。
相手が何か話しかけてきたとします。
難しい単語を使っているな、単語の意味が分からない…仮に意味が分からなかったとしても、文脈からなんとなくこんな意味かなということが推測することができます。
それを類似という能力としています。
大人でも子供でもありますよね。
なんか一生懸命伝えようとしているんだけども、この単語勘違いしているなとか言い間違えているなとか、多分この単語ってこういう事だろうなっていうことあると思います。
話している本人はどこが間違っているか気づかないけど、ここはあれだなと指摘することもあれば、別にいいかとスルーするときもあるかと思います。
それが分かる人、分からない人がやはりいます。
それは、類似の能力があるかどうかで判断できます。
そのため、病名を診断するための検査ではありません。
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どのような方が取れるのかというと、一番わかりやすいのは心理士です。
民間資格の臨床心理士、国家資格の公認心理師。
臨床心理士は民間資格ですが、名称独占の資格ではあります。
業務独占ではありません。
業務独占とは何かというと、
臨床心理士ではないとカウンセリングしてはいけないとか、
公認心理士でないと認知行動療法してはいけないとかがないという事です。
結論を言うと、WISC検査は公認心理師や臨床心理士以外の方も
実施しています。
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しかし、WISCの検査を取り扱ってる日本文化科学社も、
何かしらの基礎資格があり、
相談業務や検査に適する能力を持っていて
さらには、十分な研修を受けて、
トレーニングをした人は取っていいですよって言っています。
ただ、何度もお伝えしているようにWISC検査って
診療点数を病院だととることができます。
病院に行けば3割負担とかで検査受けることができます。
しかも、一度取ると1年間は取ることができません。
WISC検査で人生変わる子だっています。
だからなおさら、簡単に一朝一夕でとれるようになるものではありません。
全員の検査見たことないですし、
そもそもクライアントさん、
子供と検査官と1対1の締め切った部屋でWISC検査は行わなければなりません。
誰も見ることはないのですが、
ただ僕が話を聞いた中、
研修をしている中で臨床心理士さんや公認心理士さんの研修もします。
やはり、色々見ていくと下手な人まだまだいるなという感じです。
別にWISC検査を取るための資格というのはないですから、
何か基礎資格があればチャレンジしてみていただけたらと思います。
なにも資格ないです子供のことなんて何にもわかっていませんよ。
っていう方だと少し難しいです。
モラル的には勉強する分にはいいと思いますが、
日本文化科学社のルールもありますので…。
結論は基礎資格、
何か国家資格に準ずるような国家資格があり、
そのうえで十分な研修を受け、
十分な練習をすればいいという事です。
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発達障害ラボ
室長 車重徳