皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「息子が全然勉強ができません。学習障害なのでしょうか。」
というものです。
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僕は心理士なので、学習障害、正式名称の限局性学習症という診断はできません。
そういった病名、病気の診断は医師しかできません。
医師法で決められています。
ただ、どういう傾向があるのかというのは心理士でもわかります。
WISCという知能検査で、それぞれの子供の状況、学習に向けた状況が分かります。
でも、どうしても検査をとらなければいけないのでしょうか?
息子が全然検査を受けたがらない、検査をとれる体制じゃない場所、例えば、どこかの離島など。
僕は以前、色んな離島とか~群、~村とかに研修に伺ったことがあります。
コロナになりオンラインになりましたが、日本全国呼ばれればどこでも行って研修していました。
WISCの取り方教えてほしいという声も多々あり、対応していました。
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学習障害については、文部科学省がこんな提言をしています。
医師が診断する学習障害ではありませんが、勉強において、聞く、読む、書く、話す、計算する、推論する。
この6つの能力の内、特定のものの収得、使用に著しい困難を抱える場合は学習障害とみなしますと言っています。
通常、勉強できない、勉強苦手だと国語できない、算数できないとか好きなものしか覚えられないとかっていう言い方する方が多いのですが、もっと言ってしまうと国語苦手、算数苦手以前の問題なんです。
そもそも、聞く事が苦手だったら算数だろうが、理科だろうが、社会だろうが、何だって聞けないですよね?という話です。
もっと言ってしまうと、書くの苦手だとその子が勉強を理解しているのかどうかを、日本だとどうしてもテストという形になってしまいます。
テストは基本書きます。
口頭弁論のテストって日本でないと思います。
そう考えると書かざるおえません。
書けないと評価してもらえないというところが、出てきます。
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そして、日本の良くないところですが何か覚えるときに基本的に書かせます。
例えば、漢字テストがあったとします。
漢字テストで10問出て5問間違えました。
そしたら、「間違えた5問は10回書いて覚えてください」と言われたことあると思います。
僕なんて子供のころ、10回書いて覚えないと50回書くように言われました。
50回書けば覚えるのだろうかと思ってしまいます…。
ぶっちゃけますが、覚えません。
50回書いて覚えないなら、100回書けとかそんなのは全くもって時間の無駄です。
やっぱり、いまだに令和の時代になってもそういう指示を出す人がいます。
それはしょうがないです。
僕も教員免許を持っていますが、書いて覚えるという事しか知らないんです。
もっと記憶について勉強してくださいと思います。
書かずに覚える方法があります。
皆さん、え!?と言いますが、漢字書かなくても覚える、もしくは聞いて覚えるという方法があります。
でも、みんなやりません。
知らないのかなと思います。
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そのため、国語、算数というよりは聞く、読む、書く、話す、計算する、推論することの何が苦手なんですか?という事。
そして、それぞれについて聞くのが苦手だったら、それをさらに要素分解していきます。
分解することによって、対策というのが見えてきます。
学習障害かどうかっていう質問に対しては、まず医師でないと診断はできません。
小児科医で見れる方も若干いますが、基本的には児童精神科医だと確実です。
診断はそこでしてもらいます。
診断してもらうのはちょっと…という場合です。
WISCという知能検査を取ってもらう人がいるのであれば、そこでとる。
発達障害ラボでは都内近郊であればWISC取りに行けますが、そうでない方も中にはいると思います。
それで、WISCとれませんという場合は、国語、算数ではなくて、聞く、読む、書く、話す、計算する、推論することの、まず何が苦手なのかを見ていく必要があります。
その何が苦手なのか分かったら、その苦手に対し1つづつ対策を立てていくという方法があるという事です。
では、聞くのが苦手、話すのが苦手どんな対策が必要になるのかというのは、また別の機会にお伝えさせていただきます。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳