皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は片付けができません。どうしたらよいのでしょうか。」
というものです。
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言ってしまうと僕も片づけできません。
片づけても、すぐその場所に物を置いてしまいます。
片付けできないというのは、そもそもPRI(知覚推理指標)の空間認識です。
PRIには積み木模様、絵の概念、行列推理という3つの下位検査があります。
その中でも空間認識が問われる積み木模様が低いと片付けが苦手な傾向があります。
どれくらいの場所があって、どれくらいのものが入るのかというのが分からないという事なんです。
これが分からないと片付かないって当たり前ですよね。
空間認識が低かったり、空間というか目で見た情報の記憶がないとどこに何があったのかという記憶がないので、出した場所にしまえないです。
例えば、引き出しの2段目から出した。
でも、そこに物があったということが覚えていられない人もいます。
習慣化してここに物が必ずありますという状況にもっていくことができればよいですが、そこまでもっていけないと、どこに何があったか分からないです。
だから、出しっぱなしにしてしまう、適当な芭蕉に置いてしまう又は目につく場所に置いてしまう、そして片付けができなくてどんどん物が散らかっていく、たまっていくという形になります。
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しまう場所がないとこういうことになります。
しまう場所を決めないからです。
しかし、決めたとしてもそこに入るのが何アクションで行けるのかが関わってきます。
ワンアクションで行けるとします。
例えば、引き出しを開けてしまうだとツーアクションになってしまいます。
ツーアクションが面倒くさいという人もいます。
その場合は開けて、ってならない場所を作っておきます。
それで、見た目がすっきりするような形で片付けられるのかっていうのが1つのポイントです。
後は、そもそも片づけなくちゃいけないという価値観がないケースもあります。
誰でもそうですが、普段部屋が汚い、でも人がだれか来るってなると片づけると思います。
それで片付けないと本物だと思います。
相当苦しいかと思います。
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まず、片づけることによってご褒美得られれば変わる可能性というのが確かにあります。
ご褒美をどうするのかというと、1つ目は暗示です。
こんなことをしたことがあります。
部屋がきれいな人はいいことが起こるという暗示を入れていきました。
なぜかというと、要はラッキー、幸せのかけらみたいなものは部屋に実は落ちている。
そのかけらは部屋が片付いていないと見えないんだよ、物が散らかっているとかけらは小さいから隠れてしまうよと伝えます。
かけら、ラッキーは小さい粒だから物に埋もれないように目に見えるようにスペースを広くしておきましょうというのを散々入れ続けて変わったという子もいます。
女の子であれば女子力上げようというのをキーポイントにして、上げるには身だしなみとお片付けというので入れたこともあります。
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もう1つは、出した場所にそのまましまえるように、とあるご家庭では全部紐とかでくっつけちゃったという方もいました。
ハサミであれば、ハサミの柄を引き出しのつまみとひもでくっつけてしまう方もいました。
そうすると、遠くまで持っていけません。
紐でつながっているので、見た目が気になりしまうことにつながりました。
以前に、ハサミは緑、緑は緑のところにしまうという風に教えた方もいました。
色だけだとわかりにくかった人は、ワンピースとかに置き換えて、お薬にルフィのシールを張ります。
ルフィが乗るのはメリーランド号なので、引き出しにその船の名前のシールを張っておいて、ルフィを船に戻さないとだよね?と伝え、しまうようにしている方もいました。
キャラクターとそのお家みたいにして、分かりやすくセットにしてシールを張っていきました。
そうしないと、船に乗れなくてかわいそうだよねというイメージ化で片付けさせています。
ただ、飽きちゃう子は飽きちゃいます
そのため、それをどうやって継続的にやらせていくかっていうのも大事かなと思います。
ちなみにWISCでいうPRI(知覚推理指標)は、鍛えることが可能です。
鍛えたいという方は、お問い合わせください。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳
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