皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC4とWAIS4はどんな違いがあるのでしょうか。違いを教えてください。」
というものです。
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何が違うかというと、まず対象年齢が違います。
WISC4は5歳~16歳11か月です。
小学校に就学する前からWISCは受けることができます。
WAISは16歳~90歳11か月です。
16歳はかぶっているのでWISCでもWAISでもどっちでも大丈夫です。
ただ、16歳でも過去にWISCを取ったことがある人はWISCでいいと思います。
なぜかというと、過去のデータがあるはずです。
そのデータと今のデータを比べることができます。
どのように比べるのかというと、12歳にとって次が16歳でした。
もし本人がその期間に、4年間に成長したところがある。
でも、その成長は外部の方の成長と比べてどうなんでしょうか。
WISCは個人で見ません。
同じ16歳の子、~県、~市ではなく、日本全国の16歳の子のIQの平均値を100とした時にその子はどこに位置していますかっていうのを見ます。
本人が伸びていたとしても、周りはそれ以上にIQ伸ばしていたのであれば本人は相対的に下がります。
これが起こりえます。
そういったところを見るために、過去にWISCとっているのであればWISCを再度とってみてはいいんじゃないかなと思います。
取ってないのであれば、僕はWAISでいいんじゃないかなと思います。
この先またとる可能性があるからです。
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あと、お仕事に関係した項目をどう見ていきますかっていうのを、WISCでも見れますが、WAISの方が見ることができます。
分析方法を変えていくという形ですが、通常WISCは学校の授業についていけますかやお友達関係上手くいけますかや、集団環境上手くいけますかなどを見ていったりします。
WAISの場合は、お仕事に関してどうなんですかというところです。
例えば、上司からの指示出しは口頭の指示だけで行けますかや、上司の指示が曖昧だった場合に理解できますかです。
新入社員のころ、皆さんお仕事習うと思います。
それを長期記憶としてどれくらい保存できますか。
作業スピードどうですか、お客様から聞いた内容をそのまま記憶することができるのか、理解することができるのか、誰かにプレゼンするときに頭の中で情報をまとめてプレゼンすることできるんですかとかです。
WAISはWAISのお仕事に特化した考え方っていうのがあります。
こういった読み取りの仕方がまず違います。
あとは、下位検査という小さな項目があります。
その下位検査という項目の違いもありますし、検査の順番も違います。
同じところで言うと、基本検査は全部10検査で一緒です。
FSIQというトータルのIQがあって、VCI(言語理解指標)、PRI(知覚推理指標)、WMI(ワーキングメモリー)、PSI(処理速度指標)っていう4つの指標得点があります。
4つの指標得点でFSIQというトータルのIQを構成するという考え方は変わらないです。
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まとめると、WISCとWAISはまず対象年齢が違います。
対象年齢が違うので子供用であれば学校の勉強やお友達関係や集団行動が基礎になるのかなと思います。
大人は勉強というより仕事ですよね。
専業主婦の方の検査することもあります。
家事がなかなかできませんや家事と仕事の両立ができない、そんなこともWAISの検査で見ることができます。
こういった違いがあるかなと思います。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳
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