皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子はなぜ勉強ができないのでしょうか。アンダーアチーバーとは何でしょうか。」
というものです。
★
WISC4検査を取ってほしい理由が、うちの子は勉強ができない、成績が全然伸びない、高校に進学できないかもしれないとかっていうご質問、多々あります。
学習障害じゃないのか、発達障害じゃないのか、またはADHD(注意欠陥多動性障害)じゃないのかと色々な疑念、ご質問を頂きます。
僕は心理士なので、診断はできません。
診断は医師しかできません。
どういった傾向を持っているのか、可能性を見ることはできます。
WISC4検査の依頼受けて、WISC4検査を取ります。
たまにあるのが、WISC4検査の検査結果がめちゃめちゃ高いということがあります。
FSIQというのはトータルのIQです。
FSIQが、100というのが当該年齢レベルの平均値ですが、平気で120、130ってある子がいます。
でも、勉強ができない…。
このFSIQだと、当該年齢レベルの上位10%に入ります。
もし、小学校や中学校で1学年100人しかいなければ、上位10人に入ります。
★
均等に分けられているのであれば、1学年100人という事であれば、全部で3クラスくらいになります。
上位10人の中に入るので、クラス上位5人くらいには確実に入っているという事です。
「嘘嘘、勉強できないです。」とよく言われます。
同時に「学習障害じゃなくてよかった。」という安心の気持ちも見られます。
アンダーアチーバーは何なのかというと、能力が高いです。
能力高いけれど、お勉強が全然できないという事です。
何が原因しているのでしょうか。
例えば、車で言うと、めっちゃいいエンジンを積んでいます。
そもそも走る気がないのか、もしくは運転手が下手なのか、車がボロボロなのか、コースが自分に合っていないのか。
どうなのかを考えていきます。
1つ考えられるのが、お勉強が苦手という意識が強い、嫌いで仕方がない場合は能力が高くても覚えません。
やりません。
後回しにします。
★
以前お伝えしたかもしれませんが、記憶って、目か耳かどちらかの短期記憶として入れます。
そして、目か耳から入れた短期記憶は海馬というところに入ります。
その海馬は記憶の取捨をします。
海馬が大事だと思った記憶は、長期的に保存し長期記憶に入ります。
海馬がいらないと思った記憶は、短期記憶に入ります。
海馬は、大事か大事じゃないか、重要か重要じゃないかっていうのは何をもとに考えているのかっていうと、その人の気分です。
快か不快か、プラスイメージの感情かマイナスイメージの感情かどちらなんでしょうか。
マイナスイメージの感情って何なのかというと、つまらない、苦しい、難しい、やりたくない、だるいとかです。
そんなこと考えながらお勉強しても、身にはなりません。
だから、プラスイメージ、楽しい、面白い、なるほどとかってなると記憶の定着になります。
能力は高くても、嫌々やっていてはだめだし、そもそも嫌なことを後回しにするのは性格が関係しています。
★
例えば、給食でニンジン食べたくないどうしようってなったときに、先に飲み込む人もいれば、最後まで永遠に残してしまう人もいます。
昔、周りはもう掃除しているのに自分だけ、ずっとニンジンとにらめっこしているとかありました。
今考えると、いじめというか、体罰ですね。
今はないと思います。
あとは、興味があることしか学習しないです。
そんなのはみんな一緒じゃん、興味がなくてもみんなやってるじゃんと思う方もいるかと思いますが、その度合いが人によって違います。
例えば、辛いのって好きですか。
僕はあまり好きじゃないです。
でも、辛いの大好きでラー油、七味ドバドバかける人もいれば、僕みたいにあまりかけない人もいると思います。
このように、度合いって人それぞれ違うので、嫌なものをどれくらい頑張れるかって人によって違います。
★
痛みに対してもそうです。
37.2度の微熱であっても、辛い人もいれば、そんなの熱じゃないと一蹴する人もいます。
人によって感じ方は違うので、簡単に決めつけてはいけません。
もし、アンダーアチーバーで興味がないことが原因で成績が伸びないのであれば、興味をどのように持たせて勉強に取り組ませるかです。
これは教える側のテクニックです。
僕は教える側の責務だと思います。
嫌なものをやるのが勉強だという理不尽な話僕はないと思います。
アンダーアチーバーというか、能力値が高いのであれば、好きにまではならなくても、どうすれば少しでも楽しく学べそうなのか、どうすればやる気を持たせられるのかっていうのを考えていく、環境調整していく、ルーティンに持っていく、仕組化する、トークンを与えるというような形で対策を立ててみてください。
他には別の機会でお伝えさせていただけたらと思います。
いかがでしょうか。
★
発達障害ラボ
室長 車重徳