皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は落ち着きがなくて先日ADHDの診断を頂きました。薬も出ています。その薬は飲まなくてはいけないのでしょうか。」
というものです。
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ADHDは注意欠陥多動性障害、欠陥ではなく欠如に変えて呼ばれていたりします。
注意が問題なのか、多動が問題なのか、それによって本人の困り感というのは違うのかなとは思います。
衝動性もそこに入ってくる時があるかと思います。
不注意で衝動性が強いって、相当きついですよね。
よくあるのが道路があって、車がたくさん走っています。
道路の反対側にお友達がいて、「○○君だー!」と言って車通っていても関係なく、衝動的に友達の方に走り出してしまいます。
とっても危ないです。
そういう子をどういう風に対応するかはお母さんも大変だと思います。
それに対するお薬が何が出たのかはわかりませんが、よく出るのがコンサータ、ストラペラー、インチニブなんかがあります。
結論言います。
これらのお薬は一生飲むお薬ではありません。
神経に作用するお薬ではありますが、症状を抑えるために飲むものです。
症状というのは、ドーパミンやアドレナリン、ノルアドレナリンとか神経伝達物質が出ていて興奮状態とかになると過度に分泌されます。
そのため、抑制したり、より流したりするお薬です。
ADHDだと抑制の方が強いです。
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お薬なので、ずっと飲むというのは勧められません。
今回のご質問の回答の結論はお薬は飲んだ方がいいです。
しかし、一生飲む薬ではありません。
では、どうすればよいのでしょうか。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)というものを入れてください。
衝動性を抑えたり、不注意を改善させたり、多動性を抑える社会的スキルを身につけましょうという形になります。
先ほどの車の例だと、まずは車の危険性や道を渡るときは横断歩道あるところを渡りましょうなど一般常識を知識として頭の中にあっても、行動に落とし込めていません。
行動に落とし込むのがSSTです。
ソーシャルスキルトレーニングは誰がどうやって行うのでしょうか。
中々それをメインでやっているところはありません。
学校であれば、日常の生活の中で身につけましょうという形です。
普段の生活の中でソーシャルスキルトレーニングだけというのはないです。
療育手帳または受給者証を持っている方であれば、放課後等デイサービスとか児童発達支援という福祉を使っていけます。
放課後等デイサービスは、小学生から18歳までが通える障害児向けの学童みたいな感じです。
お預かりするタイプの放課後等デイサービスもありますが、僕がいたところはWISC検査の結果をもとに放課後等デイサービスを行っていたので、ソーシャルスキルトレーニング、運動療育をしたりしていました。
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あとは、学校に行っていない子はフリースクールでSSTやっているところもあります。
ぶっちゃけ胡散臭いフリースクールもたくさんあります。
しっかり確認して通われるのがいいかと思います。
支援級とかであれば、SSTやってくれるところもあったりします。
小学校高学年であれば、野球に入れたり、低学年であればスポーツクラブなどに行くことでSST身についたりもします。
ボーイスカウト、ガールスカウトに入れたケースもあります。
他には、知能を上げることでSSTを上げたケースもあります。
感情って、理性によってコントロールしています。
理性を育てるのって知性です。
知性って知能です。
だから、知能を上げれば知性が上がり、理性が育ち感情をコントロールできるようになるはずです。
知能を上げる方法については別の機会でお話しさせていただきます。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳