皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は指示に従いません。どうすればよいのでしょうか。」
というものです。
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なぜ、指示に従わないのでしょうか。
色々な理由があります。
まずは、指示に従えないとします。
指示に従えない場合は相手が何か指示をして、その指示の内容が頭に残っていない場合があります。
頭に残っていないとは、WISCで言うと、WMIが低いと指示された内容が頭に残っていません。
聞いても忘れてしまうんです。
忘れてしまうからやりません。
WMIがまずあるかどうかが問題です。
もし低いのであれば、繰り返し言うか、言わなくてもいい方法を考えます。
とあるご家庭は、1日のスケジュールを常に目にする壁に貼ってあり、今の時間は何をしなくちゃいけないのかわかるようにしたり、アレクサやグーグルが時間になるとお知らせしてくれるように設定している家庭もありました。
または、目覚ましが鳴りまくる家庭もありましたが、他の人に迷惑なのでこれは僕はあまりお勧めではありません。
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まず確認するのは聴覚の短期記憶ありますかという事です。
次は、きちんと聞いているけれども実は意味が分からない場合です。
日常の中で何度も言っているから、この単語分かるよね?っていう単語の意味を知らなかったりします。
単語力あるのでしょうか。
とあるお母さんが子供にこう言いました。
「ご近所さんとすれ違ったら会釈しなさい。」
子供は「うん、わかったー。」と言いましたが、全く会釈しませんでした。
会釈という意味を知らなかったのです。
そして、指示代名詞理解できていますか。
さっきの単語はWISCで言うと、VCI(言語理解指標)の単語でした。
こちらの指示代名詞、暗喩隠喩が分かるかは、VCIの類似になります。
お母さんが「あそこのあれ早く片づけなさい。」
子供が「うん、わかった。」と言います。
あそこのあれって何でしょうか。
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子供があそこのあれの解釈を間違えて、違う事をしてしまう。
そしてお母さんが子供がやってなくて怒ります。
理不尽ですね。
あそこのあれを説明してあげてと思ってしまいます。
もし、単語が低かったらその子が分かる単語に置き換えます。
類似が低いのであれば、指示代名詞、暗喩隠喩が分からないので具体的な名刺を使って説明するということになります。
次に、一般常識ありますか。
WISCで言うと、VCIの理解になります。
あるお母さんが、「うちの子学校から帰ってきて、靴脱ぐところにランドセル置くのが許せないの。」と怒っていました。
ランドセル置く場所があるにもかかわらず、外と変わらないところになぜか置いてしまうことが許せません。
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違うお母さんは「うちの子は帰ってきてから、着替えて遊びに行くんだけどなぜか脱いだ服を玄関に置きっぱなしなの。」と怒っていました。
そもそもWISCで言う一般常識は欠けていると思います。
一般常識が欠けているので、普通というのが普通じゃないと考えていただいた方がいいです。
もう一度一般常識を入れ直さないといけません。
よくある話が、「この前も言ったでしょ。もう〇年生だから知ってると思った。」って言いますが、年齢関係あるのでしょうか。
僕はあほだから分からないのかもしれませんが、1回言われただけで、覚えるのでしょうか。
僕は10回くらい言われないと多分理解できません。
「何度言わせれば気が済むの。」って母に言われていた気がします。
何度言われても分からないものは分からないよって、その頃は生意気な感じだったと思います。
目的って行動を変えさせることが目的なのであれば、言う事しか選択肢がないのであれば変わるまで言うしかありません。
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言いたくないって人もいます。
言いたくないのであれば、言わないで済む方法を探しましょう。
目的を変えることであれば、どうすれば変わるのかを考えるべきなのかなと僕は思います。
そして、親が指示した行動を子供がしない。
そもそも子供は聞いているのでしょうか。
返事したから聞いているって思う人いますが、から返事です。
例えば、ゲームに集中している横で何か言われて、うるさいから「うん、分かった。」と言うけれども、ゲームに集中している子供がきちんと聞いているでしょうか。
僕は何かに集中していると、聞いていません。
その可能性もあると思います。
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他には聞いているけれど作業スピード遅いという子もいます。
WISCで言うと、PSI(処理速度指標)になります。
聞いているけど、そもそも、お母さんが望んでいるスピードでは行動できない子もいます。
だから、十二分に時間を用意してあげないといけません。
10分で終わると思っていても、その子は20分かかるのであれば20分前に言わないといけません。
お母さんの時間基準で言ってはいけません。
次に行動していても、途中で他のことが気になってしまってそっちに気を取られてしまう子もいます。
選択的注意と言いますが、沢山あるものの中から1つの物を見つけ出す力のことです。
選択的注意が広い、注意力が弱いとやるべきことに集中できなかったりします。
この場合、気が散りそうなほかの物は除外しないといけません。
その上で行動させていきます。
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最後に、そもそもその行動はお母さんがさせたいのであって子供がしたい行動ではありません。
例えば、「歯を磨きなさい。」とかだと、歯を磨かないで虫歯になって、痛い思いして苦しむのは自分です。
身をもって自分が損することは分かっています。
でも、「早く寝なさい。」と言われても、今やりたいのはゲームだった時、早く寝るという行動によって自分が得するのが今現在見当たりません。
だからやらないということもあります。
要はメリット理論です。
大人も子供もメリットがないと行動しません。
その行動にメリットを持たせるというのが大事です。
僕は中2の途中から不登校で学校に行っていません。
その前も、ADHDだし、アスペルガーだし、あほだし、嫌な奴なんです。。。
そのためあまり学校でもうまくいきませんでした。
福島の祖母の家に預けられていた時があります。
その時にこんなことを言われました。
玄関で靴を脱ぎ散らかしたり、他の人の靴を踏みつけて置いちゃうこともありました。
おばあちゃんに言われました。
「最近いいことあったかい?」
僕は「ないよ」と答えました。
「ないのか、いい事は運て言うよね。運は実は足が生えているって知ってる?
その運は靴を履いて外からやってくるの。」
そんな話僕は初めて聞きました。
「家の中にずっといていい事起きないよね。外に行かないといい事って起きないよね。
今うちの玄関見てごらん。」
そうすると、僕が脱ぎ散らかした玄関でした。
「この玄関に運がやってきても靴脱ぐスペースないよね。だから、運が家の中に上がってこれないんだよ。
靴をきちんと整理しておいてごらん。そしたら運がやってきて、靴を脱ぐスペースがあるよ。」
要は玄関を片付けておかないといいことは起こらないとおばあちゃんに言われました。
そこで、小学生ながらに腑に落ちました。
それから僕は脱ぐときに、きちんとそろえてできれば人の靴もそろえるようになりました。
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僕はこの話を聞いて靴をそろえる事はメリットだと感じました。
人の靴をそろえることがメリットだと感じました。
なぜなら、運というものを手に入れたいから。
このように、暗示にかけることもできます。
子供は暗示に弱いです。
どう行動させれば、君にどんなメリットがあるのかをどう伝えていくのかです。
そんなの毎回考えられない、難しいという方もいます。
それであれば、本を読んだり、ググって調べたり人の知恵を借りましょう。
何か分からないことあればご質問ください。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳