皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「新米の公認心理士です。車先生は親御さんとのアセスメントってどのように行っていますか。」
というものです。
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アセスメントってことは、カウンセリングではないので、何か検査したとかのフィードバックかなと思います。
僕はWISCもWAISもかなりの件数行っています。
その検査結果を親御さんに伝えるのって、心理の方や医療の方だとアセスメントって言ったりしますが、一般的にはアセスメントは使われない言葉なのかなと思っています。
そこで、親御さんにはフィードバックというより詳細説明と言っています。
フィードバックならわかるかとは思いますが、結果の詳細説明と言っています。
これは、クリニックで見ているときもそうですが、カウンセリングするときも認知行動療法の時も、基本的に僕は一番最初のインテック面接をします。
カウンセリングがいる前の情報収集の段階をインテック面接と言います。
その時にラポールの形成と言って、治療とかにあたる前の信頼関係を築くことです。
医師もあるかと思いますが、この人に任せたい、信頼できると思うといった感じです。
それを築かないといけません。
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僕はこのインテック面接で、どれくらいの信頼関係を築けているかがありますが、「今一番気になっていることは何ですか?」とかを聞きます。
聞いた後に、「ほかに何かないですか?」を3,4回繰り返します。
「子供が学校に行かなくて困っています。」と言われ、それを深堀するときもありますが、「他に何かありますか?」と聞きます。
「勉強が中々、定着しないのではないかと心配です。」と言われ、「他に何かありますか?」と更に聞きます。
「お友達関係が希薄になっているので、これから先の人付きあいが心配です。」と言われ、「他に何かありますか?」とまだ聞きます。
なんで、全部聞き出すのかというと、2つ理由があります。
1つ目は、親御さんでも誰でも、これ言いたいとか、これ聞きたいとかをすごく抱えている方もいます。
これ絶対しよう、絶対に聞かなきゃなんていうのが、頭に浮かんでいる人がやっぱりいます。
その人は、聞かなくちゃ、質問しなくちゃっていうのが頭にいっぱいあるので、こちら側のアドバイスが入らないことがあります。
だから、先に全部吐き出させちゃおうという事です。
先に全部吐き出させて、そのあとに全部説明していくというのが僕のやり方です。
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2つ目は、回答する際に質問してくれた順番じゃなくて同じ内容だったり、1つの回答で2つの項目を説明できるケースもあります。
オーバーラップしているケースもあるので、全部まとめて説明してしまう効率化のために全部先に聞き出してしまいます。
最初のころはメモとったりしていましたが、今はほぼほぼメモとりません。
全部集中して聞いて、全部覚えて頭の中で整理していっぺんにフィードバックします。
だから、聴覚の短期記憶上がったんじゃないかなと少し思います。
あとは、僕のカウンセリングや結果の詳細説明は親御さんをすっきりさせることを目的としています。
過去の経験上、ほぼほぼのことはある程度説明できます。
結果が分かり、やるべきことが分かり、子供の現状に不安があったとすれば子供は変わります。
時間はかかるかもしれませんが、やれば変わるので一緒に頑張りましょうと励まします。
何かあればいつでも連絡してくださいとお伝えし安心させるといったことを僕はしています。
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なんでもそうですが、専門家の方に話を聞いてもらったけど、なんかしっくりこなかったとか納得しきれていないとか、モヤモヤが残るとかって、皆さんご経験あるかと思います。
オンラインのカウンセリングを2時間やって、さらにメールで連絡くださる方もいます。
メールだけだと伝わらないこともあります。
「子供のことで困っていますどうしたらいいですか。」ときますが、オープンクエスチョン過ぎて分からないこともあります。
何で、どう困っているのか教えていただけたら、それについてお伝えはできます。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳