皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC4検査の各指標得点の低いところの支援例を教えてください。」
というものです。
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WISC4検査というのは、FSIQというトータルのIQがあります。
そのFSIQは4つに分かれています。
VCI(言語理解指標)、PRI(知覚推理指標)、WMI(ワーキングメモリー指標)、PSI(処理読度指標)と4つに分かれているという形になります。
まず、言語理解指標が低いと、言葉が理解できません。
単語力もないし、抽象的な言語の概念の理解もなし、自分で言葉で言う事もできないし、言葉で考えることもできません。
他にも長期記憶が苦手だったりします。
ではどうするのかというと、VCIが低い子はその子が分かる優しい言葉で伝えます。
要は単語力が低いから、その子が分かる言葉で伝えなければいけません。
そんなことすると、言語力伸びませんという方もいますが、目的は何なのかで考えます。
指示すること、行動させることが目的なのであれば、分かる言葉で伝えてくださいという事です。
言語力、単語力を伸ばすであれば当然知らない単語を入れてもいいですが、丸っと知らない単語より、今ある知識に結びつけて入れた方がいいです。
言語だけではなく視覚情報も使ってあげるといいかなと思います。
一般常識を促しながら教えていくというのもありかなと思います。
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知覚推理指標が低いは色んな観点があります。
まずは、目で見たことをこれはどういうことなのか理解ができません。
今どういう状況なのかが分かりません。
部屋の中が散らかっており、お母さんが「こんなに散らかして。早く片づけなさい。」と言ったとします。
子供は散らかっていることが分かっていません。
あとは、頭の中の情報が整理、統合できていません。
たまに大人でもありますが、これもやらなくちゃ忙しいという人いますが、以外に書き出してみたらシンプルだったりします。
書き出してみるのって大事ですね。
そういうケースも多々あるので、頭の中の情報も整理できないし、先の見通しも立てられません。
このタイミングでこれやっておけば、後で楽になるなとか、これやっとかないとあの人大変だよな、やっておこうかなと考えられません。
ではどうするかというと、視覚情報を言語化します。
この場合はPRI低いけどVCIが高い場合になります。
情報は頭の中だけでなく、紙面や立体的にすることで理解しやすくなります。
次に、先の見通しが立てられないので、先々のことを言ってもわからないので、今やるべきことだけを1個づつ教えていけばいいです。
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ワーキングメモリーが低い場合、興味のない言葉、事柄を見聞きしても忘れてしまいます。
または、注意の集中、持続ができません。
集中してって言われても、集中するやり方って説明できる人いるでしょうか。
実は注意集中の方法はあります。
ありますが、そのトレーニングをやっている人って少ないです。
いずれ、発達障がいラボでもやっていきたいなと思っています。
あとは、長文読解苦手です。
ではどうするかというと、覚える事柄に興味を持たせてあげるとか、聴覚の情報だけだと入りずらいので視覚の情報を加えましょうとか、長い説明が理解できないので簡潔に行ってあげます。
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最後に処理速度が低い場合は、視覚的短期記憶が低かったりします。
だから、目で見たものをすぐ覚えられなかったりします。
そもそも、素早く行動することも苦手だったりします。
よーい、スタートで始めても、やらなきゃな、皆始めてるな。
キョロキョロして、いつテスト始めるんだって感じです。
素早く処理できないし、同時処理も書くことも苦手です。
ではどうするのかというと、目で見たものを覚えるときは言語化しましょうとか、物事は1つ1つ的確に処理できるようにしてあげたり、書きやすい文字にしてあげます。
時間もし長く費やせるのであれば、配慮してあげるとかかなと思います。
ザックリになりましたが、WISC4検査の困難と支援例でした。
発達障害ラボでは詳しく研修もしているので、もし興味あればがっつりzoomの研修に参加して頂けたらと思います。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳