皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC4検査のPRI(知覚推理指標)は視覚情報の認識ということでよいのでしょうか。」
というものです。
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PRIは視覚情報の認識だけではないです。
視覚認知とよく言っている方いますが、基本的にはPRIは知覚統合です。
PRIの下位検査考えると、積み木模様、絵の概念、行列推理です。
その時に、全部目を使いますよね。
積み木模様は視覚認知だと分かりやすいと思います。
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WISC4検査の取り方研修した人は理解していると思いますが、絵の概念も行列推理も図面を見て行います。
要は視覚が関係しているだろうと考えてしまうのです。
もちろん視覚は関係していますが、目で情報を捉える、捉えた情報を頭の中で分析・解析する、その時に統合したり、分散したり、発散したりします。
それが、PRI(知覚推理・知覚統合)になります。
だから、あらゆる情報を頭の中で推測していきます。
そのため、視覚ではなく知覚です。
耳で聞いた色んな情報を頭の中で短期記憶として一時保存して、単語の意味も理解した先につかさどっているのがPRIです。
これってどういうことなのだろうかと情報の推測、解明をしていきます。
視覚情報だけでなく、聴覚の情報もひっくるめて、あらゆる情報を統合してそれについて考えていくのがPRIです。
そのため、視覚情報の認識という面もあります。
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しかし、それだけではありません。
会話=VCIととらえる人もいますが、会話もまずは聴覚の短期記憶でとらえるからWMIが必要です。
意味を理解するためのVCIも必要です。
そして、その意味を理解するうえで、自分の持っている情報と比べたり思考を発展させます。
それはPRIです。
PRIで発展させたうえで、VCIで言語化してアウトプットする。
PSI以外全部使います。
そのため、これだけっていうのはないです。
様々な活動において、これだけというのは中々ありません。
複合的に絡み合っています。
だから、視覚情報だけっていうのはないです。
僕はこのように考えています。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳