皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「私は療育現場で働いています。幼稚園児さんが食事のときに足をバタバタさせてしまいます。口頭で注意しても全く効果がありません。どうしたら良いのでしょうか。」
というものです。
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どういう状況化が分かりませんが、食事の時に足をバタバタさせてしまうということは足が宙に浮いている状態なのでしょうか。
食事に限らず、椅子に座るときに座面が高く、床から足が離れてしまうと、バタバタしてしまいますよね。
ジェットコースターでもあります。
富士急ハイランドにもあったかと思います。
足の裏地面にべったりつかないとやはりふってしまいます。
人間の習性というか特性ですね。
もし、足が地面についていなくてバタバタするのであればステップを置くしかありません。
椅子が高すぎるからです。
学校のような机でも机と脚の高さを変えられるというもの売っています。
僕が働いていた放課後等デイサービスではそれを使用していました。
幼稚園や保育園であれば中々買えられないかと思うのでステップを置いて、足の裏がステップの上につくようにしてあげるしかないかなと思います。
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もし、足の裏が地面についてバタバタさせてしまうのであれば、まずは貧乏ゆすりとかと同じく無意識に動いてしまうということがあると思います。
無意識で動いてしまうということは、その行為に対して何か不満があるのか、落ちつかない様子なのか、どうなんでしょうか。
人間はだれしも落ち着かない、心がさわさわしていると体の一部が動いてしまいます。
例えば、働いている人でも机の上をとんとん叩いたりとか、やはり何かしら気になる行動ってしてしまうときがあります。
だから、食事に対してもしかしたら楽しいやうれしいではなく、落ちつかない様子なのか、何が嫌なのかそこをたどってみてもいいのかなと思います。
嫌いな食べ物があるのか、そこの場所が嫌なのか何なのかを確認してみてもいいのかなと思います。
その上で、それが排除できるのかどうかです。
口頭でも効かないというのは、無意識下の中での行動なのかなと思います。
その子がどういう子か分かりませんが、他の行為・行動が口頭の指示でできるのであれば、
その足のバタバタだけ口頭の注意が効かないのであれば無意識下の中での行為・行動です。
無意識でしていることだから、注意されたとしてもよく分からないということはあると思います。
なぜなら、自分で動かしている感覚がないからです。
では、どうするのかというと無意識下であれば意識下に持ってくるというのは幼稚園児さんでは難しいです。
もう少し認知発達がされてくればできるようになります。
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そこで、2つあって1つ目は足の上に毛布を掛けてしまうとか、落ちつかないというところに対して、落ちつくようなものを掛けてあげます。
2つ目は、靴が嫌な子には靴を脱がせてあげたり、室内履きを履かせてあげたりして落ち着かせていました。
要は寝るときも何か掛けないと寝れないっていう人、大人もいますよね?
顔の半分掛かっていないと寝れないとかあると思います。
それと同じです。
覆うことによって人は、守られます。
後は、直前まで動かします。
変なこと言えば、動いて動いて少し足が疲れた状態であれば、バタバタ動かすのが止まったりします。
人間は動と静、動くと止まるというのは交互に来ます。
発達障がいある子、またはADHD傾向の子でもずっと動き回っているわけではなく、動と静を繰り返します。
マグロのように動き続けません。
そのため、止まる時もあるという事です。
意図的に食事の時は、止まっているんだということを創出するために、その直前まで動かしておきます。
そして少し疲れたころに食事に持っていきます。
そうすると、足をバタバタさせずに座っているということがあります。
この辺りを試していただけたらと思います。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳