皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC4検査の下位検査についてです。10は平均だと思いますが8や9は困難を抱えているのでしょうか。」
というものです。
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まずは、WISC4検査はFSIQというものが、トータルのIQです。
その人のIQはって言われたら、通常、FSIQを指します。
そのFSIQは全検査IQなんて、言われますが、その全検査IQというものは、4つの指標得点に分かれています。
その指標得点の4つというのが、VCI(言語理解指標)、PRI(知覚推理指標)、WMI(ワーキングメモリー指標)、PSI(処理速度指標)という風に分かれています。
このFSIQ、そして、VCI、PRI、WMI、PSIの指標得点の当該年齢レベルの平均値は100です。
当該年齢レベルの平均値が100ということです。
1番下と1番上はいくつかと言うと、1番下は40です。
40出ることはまずまずないです。
そもそも、WISCちゃんと取れないと思います。
マックス160です。
160もいないです。
150台はWAISでいました。
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あと、WISCもいたのですが、その人、最終的には東大入りました。
だから、東大で結構優秀な人とかは、150とかオーバーしてます。
やっぱりかなりの件数取っていますので何人か過去にいました、
結論、その指標得点の4つあって、そして、VCIの下には下位検査というものがあります。
それが、VCIだと基本検査が3つあります。
まず、基本検査だけでいきます。
VCIの下位検査は3つ、PRIの下位検査が3つ、WMIの下位検査が2つ、PSIの下位検査が2つという感じです。
その下位検査、例えば、VCIだと、類似・単語・理解と3つあります。
PRIの下位検査であれば、積み木模様・絵の概念・行列推理です。
WMIの下位検査であれば、数唱・語音整列です。
PSIの下位検査であれば、符号・記号探しという形で3、3、2、2という形で、合計10個あります。
これを基本検査という風に言っています。
さらに、補助検査というものが、全部で5個あります。
検査は、全部で15あって、そのうちの10個が基本検査、5個が補助検査となります。
補助検査はVCIが2つ、PRIが1つ、WMIが1つ、PSIが1つという形になります。
そして、その補助検査は当該年齢レベルの平均値が10になります。
今回の質問は下検査の平均値は10で、8とか9ってどうなの?といった内容です。
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9は、プラスマイナス言ってしまえば1、2ぐらいの誤差は考えられるんです。
つまり、8、9ぐらいは誤差かもしれないです。
だから、9は確実に誤差の可能性もあります。
9、10、11は誤差の可能性があるよっていう形です。
そして、8は?って考えると、8もなんとかなるレベルかなっていうところです。
それがどれぐらいかっていうと、皆、検査レベルではその辺の指標って出てないかと思います。
例えば、 WISC取っている側であれば、記述分類っていうのがわかると思います。
記述分類っていうのは何なのかっていうと、例えば合成得点です。
合成得点は先ほどお伝えしたFSIQやVCI、PRI、WMI、PSIの平均プラスマイナスです。
真ん中は、1番幅が広いのですが、90から109は平均っていう風に呼んでいて、 当該年齢レベルの全体50パーセントがそこに入るって言われています。
だから、90から109の間は年齢群の半分入ります。
だから、平均って言われています。
80超えていれば、一応当該年齢レベルの。まあまあどれぐらいかな。上位9割には入るんです。
だから、 なんだろな、8ぐらいだと、結構きついものはきついけれど、ビリじゃないよっていう話です。
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クラスの中ではもうそれでもビリの可能性は0ではないです。
0ではないですが、なんとかなるかなっていうとこです。
7から下は結構きついです。
だから、下はきついかなっていうところです。
じゃあ、どれぐらいきついのかっていうと、はっきりこれっていうのはないんですが、全体のやっぱり1割以下になります。
だから、普通級で40人います。
そのうちの1割以下っていうと下に1人、2人、3人、自分含めて4人ぐらいの人が、授業ついていけないなんていう可能性が出ちゃうんです。
では、8ぐらいだとどうなのかっていうと、40人クラスで、35番目ぐらいまでには入っています。
その35番目の子が授業についていけているのかどうかって 微妙なところだとは思うんですが、それぐらいの能力だというところです。
ただ、 FSIQがある程度あるから、または下位検査の点数が、数値があるから授業についていけるかっていうと、そうでもないケースがあります。
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それがアンダーチーバーなんです。
だから、点数があったとしても、授業についていけないこともあるし、理解できないこともあるよというところです。
たまに、能力が低いのにお勉強ができるっていうケースもあります。
お勉強できるって、何を持ってできるのかっていうのがあるんですけれど、まず1個あるのは、WISC4検査で、なんでやるのか意味分からなくて、集中力がまだらで、なんか適当にやったっていう可能性はゼロじゃないなっていうのがまずいです。
検査の前に、インテック面接っていう雑談をしますが、それがしっかり入りきってないと、検査の目的が分からず、子供たちもやるので、しっかり取り組まないっていうケースがあります。
もう1個は、お勉強の苦手意識がないとか、記憶が高いのであれば、全部暗記しちゃうっていうのもあります。
僕、意外に暗記タイプなんですね。
繰り返し覚える形をとって、まるっと暗記しちゃうんです。
僕はそっち系なんです。
だから、考えるっていうよりも、暗記しちゃうって、ぱっと見てぱっと出るみたいなようなことをひたすらやるタイプなんです。
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だから同じタイプの人もいるはずなんです。
じゃあ、僕が優れているかというと、ぶっちゃけ僕全く全く優れてないですし、どっちかって言うと、もうアホだアホだってずっと言われてるというか、アホだっていうより宇宙人って、ずっと言われ続けた人間です。
いいのですが、「車先生は何人ですか?」って言われたら、「 火星人です。火星から来ました」ってずっと言っています。
そういう、ちょっと意味分からない話をしたりしているんですけれど、あくまで、知能レベルはどうなのかっていうとこです。
WISCでその辺を否定しちゃったら何も分からないので、基本的に11、10、9とかであれば、平均かなと思います。
8でギリギリなんとかなるかな、7は結構きついよっていう話です。
じゃあ、低くてきついからどうするのかというと、もうテクニックです。
お勉強入れなければいけないんであれば、テクニックでどのように駆使していきますかっていうようなことを考えていければいいのではないかなと思います。
テクニックとかについてはまた、どこかでご説明させていただきます。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳