266【WISC4検査】#136 うちの子のWISC4検査は差が大きいです。差が大きいとなぜ生きにくいのでしょうか。

皆さん、こんにちは。

 

発達障害ラボ室長の車重徳です。

 

さて、こんな質問を頂きました。

WISC4検査を取りました。結果の差が大きいと言われました。一体どういうことなのでしょうか。」

 

というものです。       

 

 

 

 

WISC4検査の結果の差が大きいってどういうことかって言うと、トータルのIQのことをFSIQって言います。

そして、FSIQを構成している要素が4つあります。

その4つとは、VCI(言語理解指標)PRI(知覚推理指標)WMI(ワーキングメモリー指標)、PSI(処理速度指標)です。

この4つの差が大きいということです。

 

VCIが高くてPRIが低いとか、WMIが高くてPSIが低いとかということです。

どれぐらいだと差が大きいかといと、人によって異なります。

実は、10で差が大きいっていう人もいます。

一応統計処理上は、指標得点(VCIPRIWMIPSI)と指標得点の差が、 1番高いところと1番低いところの差が23以上あると、FSIQの値って信頼できないんじゃないのっていう話があります。

 
だから、まずはそれで差が大きいという風に捉えます。

そういったケースがあります。

後は、10ぐらい離れたら差が大きいなんていう人もいると言えばいますが、 1番大きなものは、23っていうところかなと思います。

大体、23以上大きいのであれば、FSIQではなくて、 VCIPRIを混ぜて、GAIという学習に関する指標と、WMIPSIを一緒にして、CPIという日常生活に関わる指標という風に、分けて考えてはいかがでしょうか。

ただ、VCIPRIの差が大きいなんていうこともあります。
そうすると両方ともGAIになるので、その場合は下位検査を見ていきましょうということになります。

 

 

 

 

そして、差が大きいから生きにくいって、まず1つが、指標得点の差が23以上あるとFSIQを信頼できません。

どういうことかって言うと、例えば、仮にFSIQ100だとします。

VCI150でめちゃくちゃ優秀で、PRI50で、めちゃくちゃ困難なところを抱えていて、残りのWMIPSI100100だったとします。


WISC
って全部足して4で割るわけではないです。

しかし、VCI150PRI50って、明らかに差あるよねって話です。

それで、FSIQ100って信頼できないよねってことです。
だって、言語はめちゃめちゃわかるけれど、頭の中でイメージしたり想像したり、先の見通ししたりとかってできないです。

それは生きにくいだろうなっていうのは想像つくはずなんです。

 

あとの考え方として、 例えば車で考えていただければと思います。

自動車で考えていただければと思いますが、めちゃくちゃすごいエンジンを積んでいるとします。

そのすごいエンジンに対して、アクセルガンガンに効くけど、ブレーキついてないとか、

タイヤだけめちゃめちゃなんか貧弱とかって、エンジンの性能を活かしきれないし、 運転しづらくないですかって話です。
めちゃくちゃいいエンジン積んでいて、アクセル吹かせばぐーっと行くんだったら、めちゃくちゃいいと思います。

でも、ブレーキついていないと危なくないですかって話です。

危ないですよね。

 

 

 

 

もしくは、めちゃくちゃいいエンジンを積んでいるのにもかかわらず、例えば悪路でも走れるような オフロードのタイヤじゃないとか、もうf1とかのようなツルツルタイヤで、それって明らかに滑りまくるよねみたいな話です。

どう考えても運転しやすいとは思えないと思います。

 

例えば、 コースが間違っているっていうのは、もうf1の車で日本の道を走りましたと、首都圏走りました、 たまにフェラーリとかポルシェとか、都内だとよく見かけると思います。

コース違うよねって話ですね。
そう考えると、走っている場所違うよねっていうことも当然考えなければいけません。

だから生きにくいと思います。

めっちゃいいエンジンで性能いいのに、ブレーキ、アクセルがグダグダとか、タイヤツルツルとか、これって自分の性能に見合ってないよねっていう形で、生きにくいっていう風に、考えるということができます。


だから、それが日常生活でも起こるよってことです。

例えば、VCIが高い人がめちゃくちゃ色んなこと言ってくるとします。

色んなことも知っています。

 

 

 

 

しかし、知識としては知っているけれど、PSI低くて、行動がめちゃめちゃ古い。

言うだけ番長みたいな形で、なんか色々言うけれど、「そう言うお前やってないじゃん」みたいな、そんな子いますよね。
それって、生きにくいっていうのか分かりませんが、生きにくいよねみたいな形になります。

 

 結論としては、苦手なところをトレーニングで伸ばせるし、高いところ、低いところはコントロールすることができるんです。

それで、コントロールしていきましょうなんていう対策は立てられるかなと思います。

具体的に、どんなコントロール立てればいいのかっていうのは、ちょっと長くなりすぎちゃうので、またどこかでお話ししたいと思います。

 

 

 

いかがでしょうか。

 

 

 

 

発達障害ラボ

室長 車重徳

 

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