皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は感覚過敏が激しくて、着られる服が限られてしまいます。どうしたら良いのでしょうか。」
というものです。
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たまに感覚過敏に慣れさせようとして、その刺激ばかり与えるような人がいます。
はい、慣れません。
それ拷問です。
例えば注射の針の、チクっとするものが嫌だとします。
例えば、コロナでワクチン打たなくちゃいけない、注射のチクッが嫌だからワクチン打ちたくないなんてギャン泣きします。
じゃあ、注射の針になれるように毎日針で腕をプスプス刺しましょうか?
やりますかって話です。
拷問じゃんって僕は思います。
いや、それは誰だって痛いでしょう。
でもこの子の場合は、あの光だから音だからって言ったって、 人によって痛みの感じ方って違います。
とある方は痛くないと思っても、とある方は激痛に感じたりするケースってやっぱりあります。
頭痛でも一緒です。
それぐらい耐えられるでしょうなんて、簡単に言う人もいれば、もう頭痛で動けないってこともあります。
僕、目も悪いです。
首も悪いんです。
首悪いというか、もう目が悪いからなんですが、肩も首も凝ります。
身動きが取れないぐらい凄い頭痛は、肩こり、首こりから頭痛がくること、やっぱりありますが、そうじゃない人からすれば全くわからないんですよね。
だから、その当事者しかやっぱりわかんないんです。
だから、痛みを加え続けるっておかしいです。
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うちの父親、まさひろって言って離婚してますが、 僕が辛いもの苦手で、今でも好きではないです。
辛いものダメで、酸っぱいものもダメなんです。
もう味覚が、子供なんです。
小学生の頃、父親いたので、ご飯食べると父親が「お前男なんだから」「男なんだからお前キムチぐらい食べろ」 「男は辛いもん食べれんとダメだ」なんて、わけわかんないこと言い出して、お茶碗の上に、白米の上にキムチどかっと乗せられます。
もうめちゃくちゃ嫌で、辛いの食べたくないし、食べれないし、酸っぱいもの嫌いだし で、しょうがないからキムチをお味噌汁でジャブジャブ洗って食べるっていう、もうよくわかんないことありました。
そうこうしていたら、今度は母親が「酸っぱいものは体にいい。だからすっぱいものも食べなさい」って。
僕ダメなんですよ。
なのに、ご飯の上にものせます。
もう意味が分かりません。
しょうがないから、味噌汁でジャブジャブ洗って食べました。
だからもう味噌汁の味がわかりません。
本当の味噌汁の味ってなんだろうっていうところなんです。
じゃあ、それで好きになりましたかって言うと。今でも嫌いです。
多少は食べられるようになりましたよ。なんだろうな。焼肉屋さんとか行ったら食べられます。
じゃあ、毎日毎日ご飯の上に、拷問のように乗せられたら好きになったかって言うと、今でも食べません。
好んでは今でも食べません。
そんな感じです。
だから余計嫌いになりますよって話です。
または、 憎しみって生まれますよって話です。
それ、多分、何かに慣れさせたいっていうのは、子供のためじゃないんです。
親が楽して育てたいからじゃないのかなって僕は思いますし、親の価値観を一方的に与えないでほしいです。
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だって、親と子供は別の人間です。
性格も何もかも違うよねって僕は思います。
だって、もし親の性格等が子供に遺伝しているのであれば、兄弟みんな同じ性格じゃんってことなんです。
兄弟みんな同じ性格ですか?
違いますよね。
全然違う兄弟っているじゃないですか。
うちも、僕と弟って全然違います。
価値観を押し付けるのってよくないよねって話です。
それはね、痛みとか、苦しみとかっていうのも全部一緒です。
ちなみに感覚過敏のお洋服の話ですが、触覚も一緒です。
特に味覚、触覚って原子反応です。
原始反応っていうのは、例えば、昔、大昔、食中華、今もいるか、食中華って言って、 お花があります。
お花が咲きました。
そのお花の花びらとかに、虫が飛んできたら花びらが虫に触れたらとか、 めしべ、おしべとかに触れた瞬間パクって食べちゃうやつあるじゃないですか。
あれって原始反射で、 触れたらパクっといきます。
おじぎ草かとかも一緒です。
人間も一緒です。
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もうやられたらやり返せっていう、もうハム法廷ですね。
もう目には目を、歯には歯みたいなような形で、やられたらやり返す。
これが肌の感覚過敏の元なんです。
だから、パッと触れたらぱっと手が出ちゃうっていうのがあります。
それと同じで、肌も心地いいもの、悪いものっていうのがあるので、常に痛みに耐え続けて着る服ってどうなんですかって思います。
それはもう常に針で刺されながら生きていくようなものです。
そしたら、心地いいお洋服着せてあげるしかないじゃんって思います。
もしくは、家の中では裸でいるみたいなのしかないんです。
でも、そのうちだんだん鈍くはなってきますから、 まずは着られる服、着させていくしかないよってことです。
もうしょうがない、それはそうなっちゃったんだから。
そこは諦めて、今着れる服、安い服、いっぱいありますよね。
だから、その中で、お下がり着せたいとか、そんなことはどうでもよくて、それが苦しみになるのであれば、苦しみを与え続けるのが親の役目なんですか?って僕は思います。
だから、ちょっとでも、本人が望む、リラックスできるお洋服にしてあげていいんじゃないかなっていう風に思いました。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳