275【WISC4検査】#146 うちの子はWISC4検査のPSI(処理速度指標)が低いです。どんな問題があるのでしょうか。

皆さん、こんにちは。

 

発達障害ラボ室長の車重徳です。

 

さて、こんな質問を頂きました。

WISC4検査を取りました。うちの子はPSIが低かったです。どういうことなのでしょうか。」

 

というものです。       

 

 

 

 

PSI(処理速度指標)は下位検査で言うと、符号、記号探しです。

どっちが低いのか、両方なのか、ちょっと、質問だけだとわかりません。

PSIが低いと、まず作業スピードが遅いです。

 

学校のお勉強に関して言うと、 先生が黒板に書いたものをノートに書き写すスピードは遅いです。

テストとか、そういったことも時間内に終わらないとか、 宿題も親御さんから見ると、ゆっくりでスピードが遅くて、なかなか進まないなんていうこともあるはずです。

スピードが遅いので、ほぼほぼの子が、やっぱり勉強が嫌いになったりします。

嫌いとか、苦手とかになったりするので、そこは注意が必要かなとは思います。

 

あとは、PSI低いと、不登校になる可能性もあります。

不登校の3要件と言って、1つ目が授業についていけない、2つ目お友達とのトラブル、3つ目先生との相性です。

これは、不登校の3要件っていう風に言われています。

3要件の授業についていけない、このほぼほぼっていうのが、PSIが遅かったりします。

 

なんでPSI遅いと不登校になるのかっていうと、 そもそも、考えてみていただければ、多くの方が簡単に、先生が黒板板書すると、それをノートに書き写します。

その時に書き終わらなかったら、「少しスペースを開けて次書けばいいじゃん。」なんて平気で言います。

でも、PSI低い子はどれぐらいスペースを開ければいいかもわかりません。

 

 

 

 

仮に、 全部の授業、例えば16時間ありました。

6時間分全部の授業を、その授業が終わった後の休み時間に、「ノート貸して」って言うって話です。

言わないですよね。

いい加減友達も「お前いい加減自分で書けよ」って言うと思いませんか?

言います。

「お前なんで毎回借りてくんだよ」みたいな。

そして、言う方も言いづらくなります。

友達変えればいいじゃんっていう人がいます。

じゃあ、そんなに、「ノート貸して」って、10人も20人も声かけられますか?

 

狭い教室です。

絶対に、笑いになるというか、あいつまた来たよってなるじゃないですか。

しかも、ノート取るのに一生懸命過ぎて、先生の話が聞けていません。

 

先生の話聞けないってことは、ノートを取ることが目標になってしまって、授業を聞く、授業についていくということがおざなりになってしまう可能性があります。

結果、全然聞いてないから授業わからない、または場合によっては宿題すらも聞き取れてないなんていうことが起こり得るんです。

だから、学校に行きたくない、もしくは行かないという選択肢になっていってしまうということになります。

じゃあどうすればいいの?っていう話です。

 

 

 

 

極論、書かないです。

じゃあ書かないでどうするのかっていうと、教科書に線を引かせてたりしてました。

はい、書かない。

ここ、先生が、教科書に書いてある内容を、そのまま黒板に書いていたりします。

 

例えば、国語とかであれば、本文を書いて、そこに何線引いたりとか、注釈つけたりしています。

だから、書かないで注釈だけを、ノートじゃなくて、教科書に書き込ませるっていうことをやっていました。

とあるご家庭は、教科書をちょっと、拡大コピーして、ノートに貼り付けてる方もいました。

そうすると、先生の注釈って、書き込みやすいです。

または、付箋を使ったり、色ペン使ったりして、教科書に書き込ませて、ノートを書いた代わりにしてしまうとかっていう方もいます。

そんな方法もあります。

 

その時に、「お前何やってんだよ」とかって言われる場合もあるので、PSI低いからこうしますっていうのは、予め先生の方に話しておく必要はあるかもしれないということになります。

あともう1個は、初めての情報を書くというのは、やっぱりスピードが落ちます。

要は、初めて知った単語とか、漢字とかやっぱり遅いです。

よく知らないから。

 

例えば、自分の名前の漢字。

名前を漢字で書くってどうでしょうか。

何十回も書いているから書き慣れてますよね。

言っちゃえば勝手に、ペンが進むと思います。

でも、初めてのものってそうはいきません。

 

だから既知のもの、要は既知ってもうすでに知っているものにしちゃいます。

通常は塾で、予習してなければ初めましてになりません。

どこを、黒板に書くかなっていうのは、教科書ガイド見れば分かります。

教科書ガイド買えば分かります。

教科書っていろんな出版社あるので、一概にこれがいいとかっていうのはないので、同じ出版社の教科書ガイドを買って、その赤い文字をあらかじめ書いておきます。

書いて学んでおきます。

もう、すでに知っている情報として、何回か書いておけば、初めましてにはならないので、書きやすくなります。

こういう状況を、あえて意識的に予習ベースで勉強を進めて、書いて練習しておきます。

 

 

 

 

その結果、 板書を書くスピードがちょっと上がるっていうことは、実際あります。

劇的に速くなるってことはなかなかないです。

そもそも、もって生まれたその子の特性でのスピードなんですね。

例えば、FSIQというトータルのIQがあります。

VCIPRIWMIPSIっていう指標得点が4つあります。

1番上がりにくいのがPSIです。

 

だから、持って生まれたスピードっていうのがあるので、そこ自体は、なかなか上がらないです。

じゃあ、何もできないのかっていうと、時間がたくさんかかるっていうのは、予め認識しておいた上でで、多く時間を設けるっていうことができるのであればいいですが、それ以外で考えるのであればもう書かないです。

 

あと、スマホで写真を撮るっていうのを文科省的にはOKにしていますが、学校の先生が、ほぼほぼNOって言います。

「もう板書書かないで、うちの子写真撮らしてっていうのは、他の子に示しがつきません」とかって言って、結構NOにするパターンあります。

だから、そんなんで戦ってもしょうがないので、だったらもう書きません。

線だけ引く、印をつける、吹き出しで注釈をつける。

そして、あとやるとしたら、教科書ガイドを使って、その教科書ガイドに書いてあるものをあらかじめ書いておきます。

 

そこに書いてないことを先生が言ったのであれば、そこで初めて書きます。

そこだけ書くってことをやれば、書く量を減らせられます。

やれる方法はありますので、ちょっと考えてみていただければいいのかなって思います。

 

 

 

 

いかがでしょうか。

 

発達障害ラボ

室長 車重徳

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