皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC4検査を取っていますが、補助検査をどのように選べばよいでしょうか。」
というものです。
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補助検査って、そもそも基本検査が何らかの事情で、正しい検査結果ではないというふうに見通せる時に補助検査って、取ったりするものです。
WISC4検査はCHC理論を元に読み解いていきます。
そして、そのCHC理論に乗った形でWISCを読み解いたときに、 出所に応じて補助検査を読んでいくことが実はできます。
具体的に言うと、例えば子供が勉強が嫌いとか、勉強ができないっていうことがありました。
そういうことがあったとします。
じゃあ、補助検査をどういう風に選ぶかっていうと、まず1個の選び方は知識を取ります。
どういうことかというと、聴覚の短期記憶っていうのはWMIになります。
視覚の短期記憶はPSIになります。
WMIはワーキングメモリー、PSIは処理速度というものです。
じゃあ、長期記憶はなんぞやという話になります。
記憶って、ちゃんとした分類というか、脳の仕組みがちゃんとわかっていないので、こういうもんですよっていうのはまだわかってはいないんです。
しかし、多分、長期記憶、短期記憶とか、アイコニックメモリーとか、イヤコニックメモリーに分かれるんじゃないかなっていうお話があるのですが、ここでは長期記憶、短期記憶に分けます。
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視覚の短期記憶はPSIで、聴覚の短記憶はWMI。
では、長期記憶は何って考えると、VCI(言語理解指標)の中の単語と知識になるんです。
知識は補助検査なので、あえて取らないとわからないということになります。
なので、もし知識を取れば、短期記憶と長期記憶のバランスがわかります。
だから、短期は高いけれど、長期は低いのであれば、最初は、覚えると、覚えた気になっちゃうんです。
覚えた気になっちゃうから、長期化されてるかどうかがわからないっていうことがあるんです。
だから、要は、1回覚えることはできる。
人並みにできる、もしくは、人並み以上にできる。
でも、人より忘れることが早いっていうことがあるんです。
逆に、短期記憶低いけど、長期記憶高いってどういうことかって言うと、最初覚えるのに時間がかかります。
でも、1度覚えたら忘れないっていうことがあるんです。
その辺が分かると、もし長期記憶が低いのであれば、復習のスペース、スペシャル復習のペースを早めるという必要が出ます。
要は、一般的に、これぐらいのペースで復習やりましょうっていうのをもっともっと早めていきます。
問題なのは、10個のものを、単語を入れました。
10個の単語が忘れちゃって0になっちゃうから、やってもやっても、定着していかないってことになります。
でも、10個の単語は、8個になったタイミングで2個追加で入れて、8個を忘れないようにする。
新規で入れる数は少なくていいんです。
だって、0になっちゃったら、もう0からやり直しです。
そのスパンをどのように作り出していきますかっていうことなので、それは、その子の状況とか、何を覚えるかによって変わります。
だから、僕も実際その子の勉強の過程を見ないと、どのタイミングでっていうのは言えないんですが、ただ、短期記憶、長期記憶の考え方っていうのだけは、覚えといていただければいいのかなって思います。
まだまだありますが、今日はここまでにしましょう。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳