· 

343【発達障害】#217 うちの子は段差によくつまづきます。どうしたら良いのでしょうか。

 

皆さん、こんにちは。

 

発達障害ラボ室長の車重徳です。

 

さて、こんな質問を頂きました。

うちの子は、段差によくつまずきが。どうしたら良いのでしょうか。

 

というものです。       

 

 

 

 

段差によくつまずくって、危ないですよね。

特に、反射ができなくなってくると、反射ができないというか、お年寄りだと、たまにあるじゃないですか。

その認知機能の低下というか、身体機能の低下も含めてあると思います。

反射って、滅びそうになったら、無意識的に顔や頭を守るために、例えば前に転ぶのであれば、前に出れるじゃないですか。

あれって、反射なんです。

無意識の中に、今転んでる、きっと転んで頭を打ったら大変だ、だから手を前に出さなくちゃって、手を前に出すわけじゃないじゃない。

 

もうほんとに無意識じゃないですか。

後ろになった場合、後ろに手は出しにくいから、だから頭からいっちゃうっていうのがあるっていう、そういうのはあると思います。

反射ですけれど、反射自体は、無意識下でのことなんで、なかなか、使える方法っていうのあるんですけれど、難しいです。

 

ご質問ある段差の場合っていうのは、ほぼほぼが多分、視界に入っている、目で見てのことだとは思うんですね。

その時に、まず知能の観点で物事を考えるのか、または、感覚統合の観点で物事を考えるか、 2つに分かれます。

もし、知能で考えた場合、空間、要は立体を立体として認識する、その能力ってあるんですかっていうのを見ます。

知能的に空間認識がありますかってことです。

立体の立体として考えられないっていうことがあるんです。

 

 

 

 

例えば、同じ大きさのものを買ってるつもりなのに、なんか全然サイズが違かったとかってある子いるんです。

または、どう考えてもこれだけの量が、この箱にこんなにたくさんのおもちゃが、

どう考えてもこの箱に入らないよねみたいなものを一生懸命入れようとしていた。

そういったケースもあるんです。

 

学校の授業で言うと、ノートにどう考えても字が入らないで、マスの中に字が入らないような大きさで書き始めたよねみたいな。

もう一角書いただけでノートに入るというか、マスに入るかどうかわかるじゃないですか。

これ絶対はみでるよみたいな。

それも、空間認識が関係してたりすると知能です。

 

だから、まず段差があります。

その段差はどれぐらいの段差なのかっていうのをちゃんと掴めるかどうか。

段差があるのはわかっていてもです。

10センチなのか40センチなのかって全然違うよねってことです。

まずそれが空間認識機能の観点で考えたところになります。

WISC検査で言うと、積み木です。

PRI(知覚推理指標)にあたる積み木模様がそこに該当するという形になります。

 

あともう1個は、感覚統合の観点です。

段差があると、例えば段差が10センチある、または40センチある。

そこが分かった段階で、膝をどれぐらい上げれば、その段差を踏み越えられるのか。

そういったことって、感覚統合なんです。

 

身体機能です。

身体機能をどれくらい使いこなせるかっていうところなので、段差を踏み抜いていくみたいな。

それって感覚じゃないですか。

「じゃあ膝をこれぐらい上げよう」って、毎回毎回定規で測りながら、膝の高さ、腿の高さを測ってる人っていないんじゃないですか。

 

 

 

 

感覚的にこれぐらい上げれば問題ないよねっていうのは、ほんと感覚値なんです。

その時に、極端に膝上げすぎて階段を登る人っていませんみたいな。

なかなかそれもいないはずなんです。

トレーニングでもも上げみたいなことだったら別ですけれど、そうじゃなかったら、もう自然にみんな、その階段を踏み抜くための膝の高さにして加えてってますよね。

自然っていうことが考えられます。

これは感覚統合です。

 

そして、膝を上げた時に、身体バランス的にちょっとぐらつく人とかもいると思うんです。

これも、感覚統合なんです。

これ、足を上げることによって重心が実際ずれるんです。

その身体感覚のバランスってどうなってるんですかっていうような形です。

これも実は感覚統合なんです。

 

知能で考えるか、感覚統合で考えるか、どちらで考えましょうかってなった時に、苦手なことはなんなんだろうかっていうのを考えるんです。

その苦手なことが何なのかっていうと、例えば段差を踏み抜くのが苦手なのであれば、 それを、さらに要素分解かけて細かく見ていってください。

細かく見ていって、本当に何が問題なのかっていうのが分かってきたら、それをトレーニングするとか。

それは、マスに字を書くのでも、お洋服でも、ご飯を食べる時でも、お着替えでも、何でもそうです。

 

 

 

 

だから、いつも言っているように、例えば野球の試合に出てホームランを打ちたい。

そしたら、野球の試合で続ければいつか打てるんですかって話です。

まぐれ当たりで打てるかもしんない。

でも、目指してるのってそれじゃないよね。

 

そもそも、どのぐらい試合に出続ければ打てるようになるのかってわからないし、10試合どころか100試合、1000試合。

いや、いつか打てる、いつか打てる。

そんなの嫌になりませんって話です。

 

だから野球で言えば、ホームランを打ちたいんだったら、 ランニングする、素振りする、筋トレする、柔軟、ストレッチも必要。

そして、早い球を目で追う練習もする。

素振りのフォームも毎回確認するとかって、色々やることあるじゃないですか。

スポーツだとそうやって細かく見ていくのに、なぜ、日常生活は見れないんでしょうかっていうような形に、僕はそんな風に考えていってしまいます。

繰り返しですけれど、段差につまずくって危ないですよね。

つまずいて転んで顔から行っちゃったりしたら危ないです。

 

なので、そうならないように要素分解していって、何が苦手なのか見つけていきます。

要は、知能で考えるのか、感覚統合で考えるのか。

感覚統合で考えるのであれば、両方で、目と手の競合作業なのかです。

 

意識したところに、例えば、階段であれば、高さに膝を持ち上げられるのか。そして、バランスどうなのか。

足上げたらバランス崩れるよね。

その時の重心の位置ってずれるからです。

じゃあどうすればいいのかっていうのを、11つ考えていければいいのかなとは思います。

今回は、段差につまずくということについてお話しさせていただきました。

 

いかがでしょうか。

 

 

 

 

発達障害ラボ

室長 車重徳

お問い合わせ