皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は授業中ずっと席に座っていられません。我慢できず、立ち歩いてしまうそうです。どうしたら良いのでしょうか。」
というものです。
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さて、ずっと座っていられないのは2つあります。
まず1個がどうすれば座っていられるのかっていうのを考えつつ、波をコントロールする。もう1個が何か役割を与える。
月並みですけど、波をコントロールするってどういうことかっていうと、ADHD傾向があって、多動の子も、みんなそうなんですが、ずっと動いてるわけじゃないんです。
動くタイミングと動かないタイミング、要は静と動があります。
その静と動をコントロールするって感じなんです。
だから、例えばよくある話で、休み時間に思いっきり体を動かせば、その次の時間ってしばらく座っていられるんです。
体力は回復するまでなので、生徒をコントロールするっていうのは、そういう感じなんです。
だから、要は、マグロのようにずっと動いてるわけではないので、ひとしきり動かす。
そして、疲れさせる。
そのあと、その疲れで座ってるタイミングで授業に集中させるって感じなんです。
これをしないで、いきなり、授業に入り込んでしまうと、座っていることが目標、目的になっちゃって、お勉強の中身が頭に入らないことがあるよって話なんです。
座ってることが目的になるってどういうことかっていうと、例えば、皆さん、何かをするときに正座をしたとします。
正座してたら、だんだん足がしびれてくるし、足の心地悪さというか、やっぱ違和感ってあるじゃないですか。
足の違和感を感じてしまうと、集中しようと思ったって、なかなか集中できないってことないですか。
その、足の方に気をとられちゃって、集中できない。
それって、動きたい子の授業中でも起こるんです。
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要は、そわそわ、そわそわしちゃうとか、足をパタパタしちゃうとか。
これってやっぱり集中しきれてないはずなんです。
なので、ひとしきり動かして疲れさせちゃう、そのあと集中させていくっていう考え方にここで変わっていくというところにはなります。
そして、静と動をコントロールするっていうのは、動かした後、要は動をさせた後、その後静に踏み切らせていくみたいな考え方で捉えていただければいいのかなと思います。
これが静と動のコントロールです。
そして次、月並みですけれど、役割を与える。
だから、例えばプリント回収する時は、その動きたくてウズウズしてる子に、お願いしてやってもらうとか。
例えば、先生が黒板を消すタイミングは、先生が消すんではなくて、その子に消してもらうとか、何かしら役割を、動く役割を公的に与えちゃう。
それしないと、授業中なんか立ち歩いて当たり前とか、立ち歩いていいみたいな形になっちゃう。
みんな、それやっちゃいます。
その役割を与えられた子だけやるんだよというか、やっていいんだよっていうような形を取ると、比較的スムーズに動きやすいんではないのかなと思います。
いかがでしょうか。
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あと、勉強に集中できないから、結構怒ったりもするので、なんでお勉強に集中できないのかっていうと、わかんないからです。
わかんないから集中できないので、もっと理解が追いついてくると、集中できるようになったりとか。
また、幼さが残ってても、やっぱり動きたくなります。
これは知能とは関係ないんです。
幼さっていうのは、言っちゃえば、知能はIQとして捉えるんであれば、幼さはEQ、心の知能数みたいな考え方もありなんです。
だから、幼いからじっと座ってらんないとかっていうことも考えられるし、座っていることのメリットとかを享受できるか、要は感じられるかっていうのは、これは知能なんです。
座ってることはなぜ大事なのか。
これは知能なので、その知能をもとに考えるんであれば、IQをあげる。
VCI(言語理解指標)の中には、理解という、対一般的な社会的常識 がどれぐらい理解できているのかっていうのを測る項目があります。
VCIの理解です。
なので、こういったのを高めることによって、座っているウェイトメリットとかを、本人に、理解させるというような形に繋がるかなと思います。
なので、取り組み方は、今お伝えしたように、いくつかありますので、それで、座ってられない子をコントロールしていっていただければいいのかなと思います。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳