《お知りになりたいことが多い場合の60分》
WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査
WAIS-Ⅳ(ウェイス4)検査
WPPSI-Ⅲ(ウィプシー3)検査
の実施方法&所見作成についてアドバイスします。
研修前に予め知りたいこと、学びたいことをお考えください。
(例)
・効果的なインテイク面接の方法
・子どもが飽きない検査実施の方法
・具体的な数値の読み取り
・目の前での所見の作成(作成した所見はメールで送信)
・低い指標のトレーニング方法
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WISC-Ⅴ(Wechsler Intelligence Scale for Children - Fifth Edition)は、子どもの知能を多面的に評価する検査であり、発達障害の特性を把握するための重要なツールです。
各指標から得られる情報は、子どもの強みや弱み、特性を理解するうえで欠かせないものです。
ここでは、WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の読み取り方法と、自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)の子どもに見られる特徴について学術的に説明します。
WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査は以下の主要な5つの指標から構成されています。
それぞれの指標を理解し、子どもの認知機能や特性を把握することが大切です。
言語理解指標(VCI)は言語的な概念理解、語彙、言語的な推論力を評価します。
言語能力が高ければ、子どもは授業での指示を理解し、説明を受けて内容を把握するのが得意です。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、語彙が豊富であっても、文脈や社会的なニュアンスの理解が苦手であることがあります。
言語的な能力は高いが、会話の流れや相手の意図を読み取る力が乏しい場合があります【Fujii et al., 2017】。
注意欠如多動症(ADHD)の子どもは、言語理解指標(VCI)が平均的でも、注意力の欠如や集中力の問題が影響して、言語理解が一貫しないことがあります。
視空間指標(VSI)は視覚的な空間認識や問題解決能力を評価します。
視覚情報を整理し、空間的な課題を解決する力を測定します。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、視覚的な問題解決能力が高いことが多く、パターン認識や細かい部分の分析に優れていることがありますが、全体像を捉えるのが苦手な場合があります【Muth et al., 2014】。
注意欠如多動症(ADHD)の子どもは、視空間指標(VSI)での課題において、衝動的な回答やミスが多くなる傾向があります。
特に時間制約のあるタスクでは、焦りからエラーが増えることがあります。
流動性推理指標(FRI)は、概念形成、新しい情報の理解、問題解決力を評価します。
この指標は、見たことのない問題に直面した際の柔軟な思考力を測定します。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、パターン認識や論理的思考が得意なことがある一方で、柔軟な思考や状況に応じた推論が苦手なことがあります【Kenworthy et al., 2013】。
注意欠如多動症(ADHD)の子どもは、流動性推理の問題に対して、途中で気が散りやすく、課題に集中できないため、得点が低くなることがあります。
計画性の欠如が影響することも多いです【Willcutt et al., 2012】。
ワーキングメモリ指標(WMI)は、情報を一時的に保持し、それを使って課題を解決する能力を評価します。
短期記憶と作業記憶の機能を測定するため、学校の授業や日常生活に直結する能力です。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、ワーキングメモリが低い場合、情報を長く保持することが難しく、指示を忘れやすいことがあります。
特に、マルチタスクが求められる状況では困難を感じやすいです【Joseph et al., 2005】。
注意欠如多動症(ADHD)の子どもは、ワーキングメモリ指標(WMI)の指標得点が低いことが多く、注意力の散漫さが短期記憶に影響を与えます。
指示を覚えて実行することが難しく、複数のステップを必要とする課題で特に弱さが現れます【Martinussen et al., 2005】。
処理速度指標(PSI)は視覚情報を素早く処理し、反応する能力を評価します。
情報処理のスピードや、作業をどれだけ迅速に完了できるかが測定されます。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、処理速度が遅いことが多く、特に反応の遅延や反復作業のペースが遅いことがあります。
これは、詳細に注意を払いすぎるために起こることもあります【Hedvall et al., 2013】。
注意欠如多動症(ADHD)の子どもは、処理速度が不安定で、課題に取り組む速度が速すぎてミスが増える場合があります。
注意散漫や衝動的な行動が影響し、安定した指標得点を維持するのが難しいです【Barkley et al., 2012】。
WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の各指標は、自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)を持つ子どもの特性を詳細に理解するための重要なツールです。
各指標の結果をもとに、個々の子どもの強みと課題を把握し、教育的なサポートや生活支援の方針を決定することが可能です。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもは、視覚認知や問題解決が得意でも、柔軟性や社会的理解が課題となることが多く、注意欠如多動症(ADHD)の子どもは、注意力や作業記憶に難があり、衝動的な行動が学習に影響することが多いです。
このような理解をもとに、適切な支援と介入を行うことが、彼らの学校生活や社会生活の向上に繋がります。